暗号資産取引所のGeminiは10日、関連会社を通じて米商品先物取引委員会(CFTC)から指定契約市場(DCM)のライセンスを取得した。
発表によると、Geminiの関連会社であるGemini Titan, LLCがCFTCよりDCMライセンスを付与された。
こ
れにより、同社は米国の顧客に対して合法的に予測市場のサービスを提供することが可能となる。
このライセンス申請プロセスは2020年3月10日に開始されており、承認までに約5年の歳月を要した。
Geminiの共同創設者であるタイラー・ウィンクルボス氏は、今回の承認について「5年間にわたるライセンスプロセスの集大成であり、Geminiにとって新しい章の始まりだ」と述べている。
同社は、これまで法的な不確実性が高かった予測市場の分野において、規制に準拠したプラットフォームを構築することを目指してきた。
二者択一のイベント契約を提供
Geminiが提供する予測市場は、明確な二者択一の結果を持つイベント契約に焦点を当てている。
ユーザーは「ビットコインは年末までに20万ドル(約3120万円)を超えるか?」といった具体的な質問に対し、「イエス」または「ノー」で取引を行うことができる。これらの契約は、集合知を活用して将来の結果を予測するための投機的な手段として機能する。
今後はイーサリアムなどのアルトコインも予測対象に含まれる可能性がある。さらに、ソラナのような注目銘柄への対応も期待される。
米国の顧客は、既存のGemini口座にある米ドル資金を使用して、同社のウェブインターフェースからこれらの市場にアクセスできる。
モバイルアプリへの機能実装も将来的に計画されている。Geminiのキャメロン・ウィンクルボス社長は「予測市場は従来の資本市場と同等か、それ以上の規模になる可能性がある」と指摘し、この新サービスの成長性に強い期待を寄せている。
規制当局の方針転換が追い風
今回のライセンス取得は、米国の暗号資産規制環境における大きな変化を反映している。Geminiの経営陣は、この成果をトランプ政権およびCFTCの指導部交代によるものだと位置づけている。
タイラー氏は、トランプ大統領とCFTCのファム委員長代行に対し、米国を仮想通貨の中心地にするというビジョンの実現に向けた尽力に感謝の意を表した。
キャメロン氏は、ファム委員長代行が前任者とは異なり、CFTCをビジネスとイノベーションを支持する規制当局へと転換させたと評価している。
CFTCの公式記録においても、Gemini Titan, LLCは12月10日付で「指定(Designated)」ステータスとなっていることが確認された。一方で、tZEROやProphetXといった競合他社の申請は依然として「保留中」のままである。
この規制上の明確化により、Geminiは米国の予測市場において先行者利益を得ることになる。
これまで多くの予測市場が法的なグレーゾーンで運営されてきた中、CFTCの認可を受けたプラットフォームの登場は、業界の健全な発展と主流金融への統合に向けた重要な一歩となるだろう。
