暗号資産(仮想通貨)分析企業のToken Terminalは25日、イーサリアム上の未償還ローン総額が約280億ドル(約4兆4240億円)に達したとするデータを公開した。
この数字は、他のブロックチェーンネットワークにおける融資額の約10倍に相当する。
イーサリアムが分散型金融(DeFi)の融資市場において、圧倒的な地位を確立している現状が浮き彫りとなった。
主要なDeFiレンディングプロトコルであるAave(アーベ)は、8月時点で総額289億ドル(約4兆5662億円)の債務残高を記録した。
特にイーサリアム上のV3市場だけで、241億3000万ドル(約3兆8125億円)の借入資産が報告されている。
機関投資家の参入とレイヤー2の貢献
イーサリアムの優位性は、レイヤー2(L2)スケーリングソリューションの普及によって支えられている。
アービトラムやベース、オプティミズムといったL2ネットワークは、取引コストを大幅に削減した。
これにより、機関投資家の参加に不可欠な高速かつ低遅延な融資活動が可能となっている。
市場の拡大に伴い、イーサリアム買い方への関心も高まっている。2025年11月時点で、イーサリアムの預かり資産総額(TVL)は700億ドル(約11兆600億円)を超えた。
また、現実資産(RWA)のトークン化も市場拡大の重要な要因である。イーサリアムベースのRWA市場は、2025年第3四半期までに300億ドル(約4兆7400億円)を突破した。
Ethereum continues to be the dominant venue for onchain lending & borrowing, with a ~10x lead to runner-up networks.
Active loans across lending platforms on @ethereum recently surpassed $28 billion, up ~10x from January 2023 lows.
'Active loans' measures the value of assets… pic.twitter.com/pKlLLVQSOW
— Token Terminal 📊 (@tokenterminal) January 25, 2026
この成長は、トークン化された米国債やプライベートクレジットなどの利回り商品に対する機関投資家の需要が牽引している。
米国債は73億ドル(約1兆1534億円)、プライベートクレジットは170億ドル(約2兆6860億円)に達した。
記録的な取引数と健全な市場環境
ネットワークの活動は2026年にさらに活発化し、歴史的な水準に達している。2025年12月29日には、1日あたりの取引数が過去最高となる223万件を記録した。
Aaveなどの主要プロトコルは、市場全体の融資能力の大部分を占めるようになっている。多くの投資家がDeFi仮想通貨ランキングを参考に、有望なプロジェクトを探している。
2026年1月までに、Aave v3イーサリアムは約460億ドルの資産を保有し、DeFiエコシステム内で支配的な地位を固めた。
市場の利用率は健全な水準を維持しており、価格変動の中でも清算リスクは低く抑えられている。
ブータンの政府系ファンドがAaveを活用するなど、伝統的な金融機関によるDeFi融資市場への統合も進んでいる。
