米暗号資産(仮想通貨)取引所大手Coinbase(コインベース)のブライアン・アームストロングCEOは20日、スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)年次総会に参加し、活動方針を明らかにした。
アームストロング氏はX(旧ツイッター)に動画を投稿し、今回の参加における優先事項を説明している。
同氏は世界の指導者たちと「経済的自由」について議論を重ねているという。また、仮想通貨がいかにして既存の金融システムを刷新できるかについても意見を交わしている。
2026年のWEFは「対話の精神」をテーマに掲げている。アームストロング氏の活動はこのテーマに沿ったものであり、各国の意思決定者と積極的に関与する姿勢を見せた。
同氏は滞在中、各国の中央銀行総裁や銀行の最高経営責任者(CEO)と会談を行う予定だ。
規制環境とステーブルコインの展望
アームストロング氏は、特にステーブルコインの扱いについて中央銀行当局者と議論を深めるとしている。
世界的な高インフレ環境を背景に、ステーブルコインの需要は急増しているという。中でもUSDTなどの銘柄が存在感を増している。同氏はこれを規制枠組み整備の好機と捉えている。
また、銀行と仮想通貨企業が公平な条件で競争できる法整備の必要性を強調した。双方が同じ土俵で扱われる限り、ステーブルコインは銀行と業界の両方にとって機会になるという。
市場構造に関する法律の整備に向け、銀行トップとも協力の道を探る考えだ。
現在の規制環境は、アームストロング氏の議題に大きな影響を与えている。特にトランプ政権下での「戦略的ビットコイン準備金」の設立などが、議論の重要性を高めた。
同氏は、前政権時代の敵対的な姿勢と比較し、現在は「新しい日の夜明け」であると表現している。
金融包摂と資産トークン化の可能性
金融包摂も今回のアジェンダにおける重要なテーマの一つだ。アームストロング氏は、世界には証券口座を持たない成人が約40億人いると指摘している。
これらの人々は、質の高い資産形成の機会にアクセスできていないのが現状だ。
同氏は、資産のトークン化が富の創出機会を民主化するエンジンになると説明した。
仮想通貨は現在「ブレイクアウトの瞬間」にあり、金融システムの革新に向けた大きな潜在能力を秘めているという。こうした状況下で、仮想通貨長期保有を検討する投資家も増えているようだ。
この技術が、金融サービスへのアクセス改善を実現すると同氏は見ている。
アームストロング氏は、今後10年で金融システムが大幅に改善されるとの楽観的な見通しを示した。
ブルームバーグのインタビューに対し、トランプ大統領とは直接会う機会は少ないものの、政府関係者とは定期的に協議していると述べている。
業界が新しい金融システムの構築に貢献することへの期待を語った。
