大手マーケットメーカーのシタデル証券は2日、米国証券取引委員会(SEC)に対し、DeFi(分散型金融)プロトコルを既存の証券規制から除外しないよう求める意見書を提出した。
投資家保護と公平性の懸念
シタデル証券は、トークン化された米国株式の取引に関与するDeFiプロトコルに対し、「取引所」や「ブローカー・ディーラー」の法的定義から広範な免除を与えるべきではないと主張している。
同社は、こうした免除が投資家保護を弱体化させ、同じ証券に対して二重の規制体制を生み出すことになると警告した。
提出された書簡では、多くのDeFiプロトコルや関連する参加者(開発者、ウォレットプロバイダー、AMMなど)が、既存の証券法における規制対象の定義を満たしていると指摘されている。
シタデル証券は、技術の違いだけで規制を緩和することは、市場の公平なアクセスや監視機能を損なう恐れがあると強調した。
同社は、トークン化された証券であっても、従来の株式と同様の投資家保護措置が適用されるべきだとの立場を崩していない。
業界団体からの強い反発
この動きに対し、ブロックチェーン協会のサマー・メルシンガーCEOは即座に反論した。
同氏はシタデル証券の主張について、ソフトウェア開発者やセルフカストディウォレットの提供者までもが金融仲介業者として扱われることになり、「過度に広範で実行不可能だ」と批判している。
特に、ユーザー自身が資産を管理する分散型ウォレットの普及が進む中で、規制の適用可否が議論の焦点となっている。
メルシンガー氏は、「コードは言論である」とし、開発者を規制することは米国の競争力を削ぐだけで、投資家保護にはつながらないと述べた。
また、ユニスワップのヘイデン・アダムスCEOも、シタデル証券の行動を「業界に対する裏工作」と非難し、従来の金融仲介業者がオープンソース技術を嫌うのは当然だと皮肉った。こうした分散型取引所の台頭は、既存の金融構造に変革を迫るものとなっている。
一方で、コンセンシスの弁護士やフィギュアの共同創設者など、一部の業界関係者はシタデル証券の懸念に理解を示している。
彼らは、広範な免除措置が本質的に同じ資産クラスに対して異なる市場を作り出し、規制の不均衡を招く可能性がある点では意見を一致させている。
