米不動産投資会社のCardone Capital(カードーン・キャピタル)は1月30日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の追加購入を実施した。
今回の購入は、市場価格が下落したタイミングを狙う戦略的な動きである。
同社は1コインあたり7万6000ドル(約1170万円)で、合計100BTCを取得した。
この資金は、同社がフロリダ州マイアミに所有する346戸の集合住宅からの賃貸収益によって賄われている。
不動産収益をビットコインに転換
同社は「不動産とビットコインのハイブリッドファンド」と呼ばれる独自のモデルを採用している。
これは、優良な不動産物件から得られる安定した賃料収入を、継続的にビットコインの購入に充てる仕組みだ。
内部資料によると、マイアミの物件は年間約1000万ドル(約15億4000万円)の純収益を生み出す見込みである。
同社はこの収益をビットコイン取得の専用資金源として位置づけている。
この手法は、伝統的な不動産投資とビットコインの蓄積を組み合わせた4番目の投資商品となる。
同社はこれを「10X」成長戦略の一環としており、投資家に対して高い年間リターンを目指している。
ETF流出と市場環境
今回の購入は、ビットコイン価格が9万ドル台から8万ドル(約1230万円)を割り込んだ局面で実行された。
1月には米国の現物ビットコインETF(上場投資信託)から多額の資金流出が発生している。
報道によると、1月のETF純流出額は約16億ドル(約2460億円)に達した。特に1月29日には単日で巨額の清算が発生し、これが市場価格を押し下げる要因となった。
カードーン・キャピタルは、ETFのような市場心理に左右される資金動向とは一線を画している。
不動産からの安定したキャッシュフローを活用することで、市場の変動に関わらず計画的な買い増しが可能だ。こうした手法は、仮想通貨長期保有の観点からも注目される。
同社の創設者であるグラント・カードーン氏は、過去の家賃収入をビットコインに変えていれば巨額の価値を生んだ可能性があると主張する。
一方で、このモデルは不動産収益の安定性とビットコイン価格の維持に依存しており、リスクも存在する。
