米資産運用会社のビットワイズ・アセット・マネジメントは14日、暗号資産チェーンリンク(LINK)の現物ETFの提供を開始した。
このETFは「Bitwise Chainlink ETF」として、ニューヨーク証券取引所Arcaで取引が始まった。ティッカーシンボルは「CLNK」を使用している。米国でLINKの現物に直接触れられるETFとしては、グレースケールに続く2例目となる。
初日の取引は好調な滑り出しを見せた。純流入額は259万ドル(約4億1200万円)を記録している。取引高は324万ドル(約5億1500万円)に達し、純資産額は518万ドル(約8億2400万円)となった。
管理手数料は0.34%に設定されている。ただし、初期の参加を促すため、運用資産が5億ドル(約795億円)に達するまでは、最初の3ヶ月間手数料が免除される仕組みだ。なお、現時点ではステーキング機能には対応していない。
実世界データとブロックチェーンの架け橋
チェーンリンクは、ブロックチェーンと外部データを接続する「オラクル」と呼ばれる機能を提供する。これにより、スマートコントラクトが実世界の情報を利用できるようになり、複雑な金融取引が可能になる。
ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は、この技術の重要性を強調した。ブロックチェーンが経済を変革するには、実世界のデータやネットワークとの接続が不可欠だと述べている。チェーンリンクはそのための重要なインフラを担っているという。
同社によると、チェーンリンクはこれまでに27兆ドル(約4300兆円)以上の取引価値を支えてきた。Aaveなどの主要な分散型金融(DeFi)アプリケーションも、スマートコントラクトの実行にこの技術を利用している。こうした技術革新はアルトコインおすすめの銘柄を探す投資家からも注目されている。
機関投資家の参入と市場の拡大
今回の上場は、単なる価格変動への賭けを超えた動きを示している。規制の明確化に伴い、特定の用途を持つインフラ系トークンへの注目が高まっているのだ。市場では、実用性のある資産への関心が強まっている。
チェーンリンクはJPモルガンやマスターカードといった伝統的な金融機関とも提携を進めている。トークン化や国際送金プロジェクトでの活用が期待されており、これがETF組成の背景にある。将来的な成長を見越して仮想通貨長期保有を検討する層も増えている。
市場データによると、ETF開始の週には大口保有者によるLINKの蓄積も見られた。報道によると、約700万ドル(約11億1000万円)相当が購入されたという。これは市場参加者の期待の表れとも取れる。
専門家は、ETFが機関投資家にとっての参入障壁を下げると指摘する。直接トークンを管理できない層が市場に参加することで、長期的な流動性の向上が見込まれる。ただし、ビットワイズは目論見書で、市場の変動リスクについても注意を喚起している。
