米資産運用会社ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)らは17日、ビットコインの価格下落について長期的な視点での好機であるとの見解を示した。
暗号資産(仮想通貨)市場では11月中旬、ビットコイン(BTC)が大幅な調整局面を迎えた。
BTC価格は10月6日に記録した12万6000ドルの過去最高値から28%下落し、一時9万ドルを割り込んでいる。
この状況に対し、専門家からは冷静な分析がなされている。ビットワイズのホーガン氏とビットマインのトム・リー会長は、現在の下落を長期的な視点を持つ参加者にとっての「贈り物」だと表現した。
リー氏は17日のCNBCのインタビューで、市場に「売り疲れの兆候」が見られると指摘した。
同氏は分析会社デマー・アナリティクスのトム・デマー氏との対話を引き合いに出し、今週中にも底打ちする可能性があると述べている。
ホーガン氏も同様に、底値が近づいているとの見方を示した。
同氏はビットコインが市場全体の調整に先駆けて下落したことから、リスク資産全体のリスクを知らせる「炭鉱のカナリア」のような役割を果たしたと分析している。
年末に向けた回復と最高値更新の予測
両氏は現在の市場環境を「世代を超えた機会」と位置づけている。
リー氏は、年末にかけて市場全体が回復するにつれて、ビットコインも再び過去最高値を更新する可能性があると予測した。
今回の調整には、複数の要因が複雑に絡み合っている。
ホーガン氏は、経済への懸念や人工知能(AI)関連の評価額、ドナルド・トランプ米大統領による関税政策などが市場心理を冷え込ませたと指摘する。
さらに、現物ETF(上場投資信託)からの資金流出が加速したことも下押し圧力となった。
大口保有者である「クジラ」による長期保有分の売却も確認されており、約34万BTCが市場に放出されたとの報告もある。
しかし、バーンスタインのアナリストは、これらの売り圧力は企業やETFへの機関投資家の資金流入によって相殺されていると分析する。
今回の下落は構造的な崩壊ではなく、4年ごとの半減期サイクルに基づく「周期的な調整」であるとの見方が強い。
8万ドルが重要なサポートラインに
市場参加者は、8万ドルの価格帯を重要なサポートラインとして注視している。この水準が維持されれば、長期的な強気相場への回帰が期待できるという。
テクニカル分析の一部では、7万4000ドルから7万6000ドル付近まで下落する可能性も指摘されている。
一方で、キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストが関連企業への出資を行うなど、機関投資家による関心は依然として高い。
ECマーケッツは、最近の調整にもかかわらずビットコインは年初来で上昇している点を強調した。
一時的な変動とファンダメンタルズの変化を見極めることが重要だと述べている。
