アリゾナ州上院は16日、デジタル資産戦略的準備基金の設立を定めた上院法案SB1649が財政委員会を賛成4、反対2で通過したと発表した。
アリゾナ州、仮想通貨管理の新たな枠組みを構築へ
この法案はマーク・フィンチェム上院議員が提案したもので、州財務長官が管理する「デジタル資産戦略的準備基金」の創設を定めている。
基金の財源は、議会による予算措置と、法執行活動や規制手続きを通じて州が押収・没収・接収した暗号資産(仮想通貨)の2種類が想定されている。
注目すべき点は、この法案が州による仮想通貨の直接購入を認めていないことだ。2025年に成立した別の法律(HB2749)が未請求財産に関連する準備金制度を設けたのとは、性格が異なる。
対象資産と運用の仕組み
法案が対象とするデジタル資産は幅広く定義されており、ビットコイン(BTC)、ディジバイト(DGB)、リップル(XRP)、ステーブルコイン、非代替性トークン(NFT)などが含まれる。ただし、すべての仮想通貨が対象になるわけではない。
資産の適格性は「仮想通貨公正価値スコア」と呼ばれる独自の評価基準によって判断される。
この基準では、時価総額、ネットワーク活動量、実用性、年間取引額、開発エコシステム、分散化やセキュリティといったネットワークの特性が総合的に評価される。確立された経済的実績を持つ資産に絞り込む仕組みだ。
州財務長官には幅広い運用権限が与えられる。基金に預け入れられた資産の運用に加え、財政リスクを高めない範囲でデジタル資産の貸し出しによる追加収益の獲得も認められる。
資産の保管は、アリゾナ州に登録された投資会社が発行する適格カストディアンまたは上場投資商品を通じて行われる。なお、こうした仮想通貨海外取引所ランキングでも注目される資産管理の透明性が、今後の運用指針においても重要な要素となる。
財務長官の権限拡大の根拠となるのは、州有価証券や投資に関する既存の憲法上の権限だ。運用方針は「長期にわたる資本の安全性と収益率のバランスを保つ」という原則に基づいており、この考え方がデジタル資産管理にも適用される。
法案は州の一般財源への財政的影響はないとされている。2026年2月3日に提出され、翌4日に上院での第2読会を経た後、今回の委員会採決に至った。今後は上院規則委員会での審査に進む。
