SEC、コインベースの控訴審査に28日間の延長を要請

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継続中の訴訟におけるコインベースの控訴

米証券取引委員会(SEC)は14日、暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)との訴訟において、同社の控訴審査期間を28日間延長する要請を行った。この延長により、SECの回答期限は3月14日まで延期される見通しだ。

仮想通貨タスクフォースの設立が背景に

SECのマーク・ウイエダ暫定委員長は1月21日、仮想通貨の規制枠組み策定に向けた新たなタスクフォースの設立を発表。タスクフォースは仮想通貨支持派として知られるヘスター・ピアース委員が率いる。

提出された文書によると、SECはこのタスクフォースの活動が「地方裁判所での訴訟手続きおよび潜在的な控訴審査の解決を促進する可能性がある」と指摘。司法リソースの効率的な活用を目指す姿勢を示した。

2023年から続く法的対立の行方

この法的対立は2023年6月に始まり、SECはコインベースが未登録の証券を提供していたとして提訴。同社がブローカーや国の証券取引所としての登録を怠り、証券市場における開示義務を回避していたと主張した。

これに対しコインベースは1月21日、同社のプラットフォーム上での仮想通貨取引が証券に該当しないとの判断を求めて控訴。二次市場における仮想通貨取引の法的位置づけの明確化を求めている。

業界規制の転換点となるか

コインベースはこのほど、ユーザーに代わり4,200億ドル(約64兆円)以上のデジタル資産を保有していると発表。これは米国の銀行における資産管理額で21位に相当する規模だ。

ブライアン・アームストロングCEOは、同社の資産管理規模が従来の金融機関と比較して無視できない規模に成長していることを強調。規制の枠組み整備の必要性を訴えている。

コインベースは延長要請に同意しており、新設された仮想通貨タスクフォースを通じて、SECとの長期にわたる訴訟が解決に向かう可能性が出てきた。業界全体の規制環境に影響を与える重要な転換点となる可能性がある。

渡貫 宗

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身のブログ・ライターとしても活動。仮想通貨に関する深い理解を活かして複数のメディアで多くの記事を執筆。初心者に寄り添った簡潔な解説を得意とする。

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