オマーン政府は17日、同国初となる国家主導のビットコインマイニング(BTC)プールを立ち上げたと。
国家主導のマイニングプール「Omanhash」
オマーン運輸・通信・情報技術省は、暗号資産(仮想通貨)のマイニングプール「Omanhash(オマーンハッシュ)」を公式に開設した。
このプロジェクトは、地元のブロックチェーン企業であるフロンティア・テクノロジーズと、技術提供を行うエネギックス・グローバルとの協力により実現している。
オマーン国内で認可を受けたすべての仮想通貨マイニング企業は、自社の計算能力をこの公式プールに接続することが義務付けられる。
政府はマイニング活動を単一のプラットフォームで一元管理する方針だ。ハッシュレートや収益、新たに発行されたビットコイン、そしてエネルギー消費量をリアルタイムで監視することが可能になる。
また、資金洗浄対策や顧客身元確認の要件を徹底し、環境への影響を正確に把握する狙いもある。
初期段階では、1秒間に約10エクサハッシュという大規模な計算能力が統合される見込みだ。認可業者が海外のプールを利用することは事実上禁止されており、国家の厳格な監督下で運営される。
エネギックス・グローバルが管理する他のプールと合わせると、全体の計算能力はさらに拡大する予定だ。
エネルギー資源の活用と経済の多角化
オマーンは2022年以降、マイニングやデータセンターの施設に対して7億ドル以上の資金を投入してきた。サラーラ経済特区には、約3億7000万ドル規模の大規模な水冷式マイニング施設も建設されている。
こうした動きの背景には、同国のエネルギー資源を有効活用し、経済の多角化を図るという国家戦略がある。
この長期的なストラテジーは、国内外の投資家から高く評価されている。
同国は比較的安価な天然ガスを利用できる環境にある。未利用の電力をビットコインのマイニングやデータセンターの運営に振り向けることで、新たな収益源を生み出そうとしている。
伝統的な化石燃料への依存から脱却し、テクノロジー分野やデジタルインフラの発展を目指す方針だ。
国家が直接マイニングプールを運営するという手法は、ビットコインの分散型という本来の理念とは対照的だ。
しかし、規制の不確実性を減らすことで、機関投資家からの資金流入や長期的なエネルギー契約を促進する効果が期待されている。オマーンは中東地域におけるデジタル資産のハブとしての地位を確立しようと動いている。
