金融庁、仮想通貨を金商法対象とする報告書を公表

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私たちを信頼する理由
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仮想通貨が単なる決済手段から、堅牢な金融商品へと昇華・規制される様子を描いたイメージ。

金融庁は10日、金融審議会のワーキンググループによる暗号資産(仮想通貨)制度に関する報告書を公表した。

この報告書は、2025年4月に設置された「暗号資産システムに関するワーキンググループ」での議論をまとめたものだ。

6月から12月にかけて計6回の会合が行われ、11月の案から大きな変更なく確定した。

日本は2016年、仮想通貨を資金決済法の下で「決済手段」として位置づけてきた。

しかし今回の報告書では、市場環境の変化を受け、金融商品取引法(金商法)上の「金融商品」として再定義する方針を示している。

金商法適用への背景と課題

これまでの規制が見直される背景には、いくつかの重要な要因がある。

特に国内で行われたIEO(Initial Exchange Offering)後の価格低迷が問題視され、委員会ではその適切性について懸念が示されていた。

そもそもIEOとは、仮想通貨取引所が主体となってプロジェクトの審査を行う資金調達手段を指す。

また、金融安定理事会(FSB)による国際的な規制勧告や、仮想通貨の特性を悪用した詐欺的な勧誘の増加も影響している。

こうした仮想通貨詐欺の手口は巧妙化しており、対策が急務となっている。これらに対処するため、より強力な利用者保護の枠組みが必要と判断された。

報告書では、レンディング(貸借)サービスに関する懸念も取り上げられている。第5回の会合で新たな論点として浮上し、信用リスクなどの管理が必要であるとされた。

不正流出に備えた準備金の積み立て義務など、利用者保護を最優先する措置が盛り込まれている。

一方で、過度な規制がイノベーションを阻害しないよう、法規制と自主規制のバランスを取ることの重要性も指摘された。

具体的な規制内容と今後の展望

新たな規制案では、IEOに対する購入制限や、発行者および取引所によるホワイトペーパーでの情報開示義務が導入される。

発行者には年次の情報開示や、第三者によるコード監査も求められることになる。

市場の公正性を保つため、未公開情報に基づくインサイダー取引の禁止も明記された。

また、レンディングサービスも金商法の規制対象となり、既存の金融仲介業務と同様のルールが適用される見通しだ。

今後はレンディングだけでなく、仮想通貨ステーキングなどの運用サービスにも影響が及ぶ可能性がある。

違反者への罰則も大幅に強化される方針である。

無登録営業に対しては、5年以下の懲役または500万円以下の罰金といった刑事罰の導入が提案されている。

緊急時の業務停止命令や、証券外務員制度の適用など、執行体制の強化も図られる。

金融庁は、これらの変更を反映した法改正案を早期に国会へ提出する意向を示している。

今回の報告書の内容は、今後、金融審議会の総会および金融分科会に報告される予定だ。

過去の例にならえば、次期通常国会での審議に向けた準備が進められることになるだろう。

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。