ゆうちょ銀行、ディーカレットDCP、シノケングループは26日、不動産業界におけるデジタル通貨「DCJPY」を活用した実証実験に向けた覚書を締結した。
不動産取引のデジタル化を推進
今回の実証実験は、不動産業界における決済業務にトークン化預金を導入する初の試みだ。
シノケングループの不動産事業における知見と、ディーカレットDCPの技術基盤を組み合わせ、決済の効率化やコスト削減を検証する。
不動産取引は従来、紙ベースの手続きが多く、高額な資金移動に伴う決済時間の長さが課題となっていた。
DCJPYを活用することで、セキュリティトークンやNFTを含む取引において、即時決済が可能になると期待されている。
トークン化預金「DCJPY」の特徴
DCJPYは一般的なステーブルコインとは異なり、銀行預金をブロックチェーン上でトークン化したデジタル通貨だ。
日本円と1対1で連動し、許可型ブロックチェーン上で運用されるため、既存の金融規制に準拠している点が特徴である。
ゆうちょ銀行が発行体となり、同行の決済用預金を通じて支払い機能を提供する仕組みだ。
日本銀行も2024年8月のレビューで、預金トークン化が現行の通貨システムと親和性が高いと評価しており、耐改ざん性や障害時の回復力といった利点を挙げている。
2026年度のサービス開始を目指す
ゆうちょ銀行は約190兆円の預金残高を持つ国内有数の金融機関として、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している。
同社は2026年度を目処に、トークン化預金サービスの本格的な提供開始を計画している。
ディーカレットDCPはこれまで、GMOあおぞらネット銀行などと協力し、環境価値証書やデジタル債券の決済実験を行ってきた。
今回の不動産分野での取り組みは、日本の金融インフラにおけるブロックチェーン技術の採用をさらに加速させる可能性がある。
将来的には、イーサリアムのようなパブリックチェーンとの相互運用性も視野に入るかもしれない。また、ビットコインを含む多様なデジタル資産とのシナジーも期待される分野だ。
