仮想通貨詐欺容疑でクリプトスペイン創設者が拘束

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仮想通貨詐欺を象徴する崩壊するデジタルコインと警告シグナルのイメージ

スペイン高等裁判所のホセ・ルイス・カラマ判事は6日、仮想通貨起業家のアルバロ・ロミーヨ・カスティージョ容疑者を保釈なしで拘束することを命じた。

同容疑者はソーシャルメディア上で「クリプトスペイン」として広く知られる人物だ。

スペイン市民警備隊の中央作戦部隊が同日発表した公式声明によると、ロミーヨ容疑者は「2億6000万ユーロを超える詐欺の責任者として拘束された。この詐欺は3000人以上に影響を与えた」という。

容疑者は2023年から様々なソーシャルネットワーク上で「クリプトスペイン」という偽名を使い、マデイラ・インベスト・クラブ(MIC)を運営していた。

年20%のリターンを約束した投資クラブの実態

ロミーヨ容疑者が創設したマデイラ・インベスト・クラブは、2023年初頭から活動を開始した。

同クラブは「プライベート投資グループ」として、不動産、高級車、ヨット、ウイスキー、金、そして仮想通貨への投資案件を提供していた。

投資家には年20%の固定リターンが約束されていた。運営側の説明では、投資家の資金はデジタルアート作品の購入に使われ、MICが後に高値で買い戻すとされていた。

しかし捜査当局は、これらの主張を裏付ける正当なビジネス活動が一切存在しないことを発見した。

実態は、新規投資家から集めた資金を既存投資家への支払いに充てる典型的なポンジスキームだった。

市民警備隊の声明は、「詐欺は様々な商品を中心に展開されていた」と述べ、投資対象の多様性が被害者を欺く手段となっていたことを示している。

シンガポールへの巨額送金で逃亡リスク浮上

カラマ判事が保釈なしでの拘束を命じた主な理由は、逃亡のリスクだった。捜査当局はロミーヨ容疑者の口座から最近、約2900万ユーロが海外に送金されていたことを突き止めた。

スペイン紙エル・ムンドが捜査文書を引用して報じたところによると、「シンガポールにマデイラ・インベスト・クラブの投資家の資金によって蓄えられた2900万ユーロの口座」が特定されたという。

この事案を担当する国家高等裁判所第4捜査裁判所は、ロミーヨ容疑者の逃亡可能性を確認する報告を受け、拘束命令を発出した。

さらに同容疑者は、欧州議会選挙キャンペーン中にルイス・「アルビセ」・ペレス氏へ10万ユーロを寄付したことでも最高裁判所の捜査を受けていた。

この政治的な繋がりが、ロミーヨ容疑者の金融活動への監視を強める要因となったようだ。

捜査では、このネットワークが少なくとも8カ国にわたって銀行口座とペーパーカンパニーを保有していたことが明らかになった。

国際的な規模の活動は捜査を複雑化させ、詐欺の越境性を浮き彫りにしている。これは近年の仮想通貨詐欺によく見られる手口である。

スペイン最大級の仮想通貨詐欺事件に発展

ロミーヨ容疑者には、詐欺、犯罪組織への参加、マネーロンダリングなど複数の重大な容疑がかけられている。

スペイン市民警備隊は、この作戦を正式に「ポネイ作戦」と名付けた。このような事件は仮想通貨投資のリスクを改めて浮き彫りにしたといえる。

マデイラ・インベスト・クラブは多様な高級資産に焦点を当てた正当な投資プラットフォームとして提示されていたが、捜査当局は「活動の背後に実際のビジネス活動はなかった」と判断した。

市民警備隊の声明は、このスキームの違法性を暗に確認している。

捜査では、ロミーヨ容疑者が投資家の資金を個人的な用途に流用していたことも明らかになった。これには逃亡リスク評価のきっかけとなった海外送金も含まれる。

被害者を引き付ける手法として、「固定リターンと保証された買い戻し」の約束が用いられ、投資家に安心感を与える錯覚を作り出していた。

この事件は、ロミーヨ容疑者が「クリプトスペイン」ブランドで多数のソーシャルメディアフォロワーを持つ著名な仮想通貨インフルエンサーだったことから、大きな注目を集めている。

捜査当局は、同容疑者がこの影響力を利用して被害者の信頼を得ていたと考えている。

市民警備隊の作戦はロミーヨ容疑者だけでなく、ネットワーク構造全体を標的としており、当局は複数の管轄区域にまたがるスキームの背後にある洗練された組織構造に言及している。

著者: 峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。