トランプ大統領の息子エリック氏が共同創業した上場企業アメリカン・ビットコインは27日、約1億6300万ドル(約249億円)相当のビットコイン(BTC)1414枚を新たに取得したと明らかにした。
この戦略的な購入により、同社のビットコイン保有量は3865BTCに達し、現在の市場価格で約4億4500万ドル(約681億円)規模となった。
American Bitcoin has acquired ₿1,414, bringing its total holdings to ₿3,865. Let’s keep stacking! $ABTC pic.twitter.com/Ngem4H2ohk
— American Bitcoin (@ABTC) October 27, 2025
マイニングと戦略的購入の組み合わせ
同社の公式発表によると、2025年10月24日時点で保有する約3865BTCは、ビットコインマイニングと戦略的購入を通じて取得されたものだ。エグゼクティブチェアのアッシャー・ゲヌート氏は、新たに追加されたBTCの多くが自社マイニング事業で生産されたものだと確認した。
同氏は「オープンマーケットでのみ購入する企業に比べてコスト面で優位性がある」と述べ、統合型マイニング事業の利点を強調している。
アメリカン・ビットコインは2025年9月初旬、ラスベガスを拠点とするビットコインマイニング企業グリフォン・デジタル・マイニングとの株式交換合併を経て、ナスダック市場に上場。
同社は2025年3月、マイニング企業ハット8がビットコインマイニングハードウェアと引き換えに過半数株式を取得する形で設立された。
最高戦略責任者を務めるエリック・トランプ氏はSNSプラットフォームXで「まだウォーミングアップ段階だ。アメリカン・ビットコインが構築しているものに非常に興奮している」とコメントした。
政治的批判の中での事業拡大
今回の発表は、トランプ一族の仮想通貨事業に対する政治的監視が強まる中で行われた。ロー・カンナ下院議員(民主党・カリフォルニア州)は、トランプ氏とその家族が仮想通貨事業に関与し、外国資金を受け入れることを禁止する決議案を提出する計画を発表している。
カンナ議員はトランプ氏が公職を利用して仮想通貨資産を蓄積していると非難し、前例のない汚職だと呼んだ。
さらに、トランプ大統領が米国マネーロンダリング防止法違反で有罪を認めたバイナンスチャンポン・ジャオ(CZ)創業者を最近恩赦したことで、批判はさらに激化した。
マキシン・ウォーターズ下院議員は、この決定を「ぞっとするが驚きではない彼の大統領職の反映」と表現し、「仮想通貨犯罪者に大規模な便宜を図っている」と非難している。こうした政治的逆風にもかかわらず、アメリカン・ビットコインは事業拡大を継続している。
株主価値と市場反応
アメリカン・ビットコインは、株主価値の重要指標として「ビットコイン・パー・シェア・レシオ」を位置づけている。エリック・トランプ氏は「ビットコイン蓄積プラットフォームにとって最も重要な成功指標の一つは、各株式を裏付けるビットコインの量だ」と強調した。
同社は新たな透明性指標として「サトシ・パー・シェア」を導入し、投資家が保有株式数に基づいて間接的なビットコイン所有量を把握できるようにしている。
発表を受けて、アメリカン・ビットコインの株価は27日の通常取引で6.23%高の5.970ドルで終了し、時間外取引でさらに2.18%上昇した。トランプ関連ミームコインも、ビットコイン取得のニュースを受けて20%以上急騰している。
ビットコイントレジャリーズのデータによると、この戦略的焦点により同社は公開ビットコイン保有企業ランキングで26位に上昇。発表時点でビットコインは約11万4057ドルで取引されており、前日比0.73%の小幅安となっていた。
