資産運用会社のビットワイズは25日、分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドの独自トークンHYPEの現物ETFに関するS-1登録届出書を、米証券取引委員会(SEC)に提出した。
提出された書類によると、このETFはHYPEトークンの価値を日々の純資産価値ベンチマークを通じて反映する仕組みだ。
投資家はデジタル資産を直接管理することなく、従来の証券口座からHYPEにアクセスできるようになる。
信託資産である現物HYPEの保管はコインベースのカストディ部門が担い、このETFはデリバティブやレバレッジを利用せず、現物保有に特化する方針だ。
発表後、HYPEの価格は4%上昇し、42.5ドルで取引された。
ビットコインETF成功が後押し、アルトコイン市場へ拡大
今回の申請は、2024年にビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の現物ETFが承認されて以降、資産運用会社が他の暗号資産(仮想通貨)へ商品を拡大する大きな流れの一部である。
仮想通貨調査会社Blockworks Researchによると、ビットコイン現物ETFは累計で約779億ドルの資金流入を記録しており、この成功が他アルトコインでの同様の商品開発を後押ししている。
ビットワイズは、すでにビットコイン現物ETF(BITB)で実績を築いており、今回の動きは、主要仮想通貨以外への機関投資家の関心の高まりを反映した戦略的な一手と言える。
同社はリップル(XRP)やドージコイン(DOGE)など、複数のアルトコインETFについても申請中だ。
今回、1940年投資会社法ではなく1933年証券法が用いられた。これはコモディティや現物裏付けのETFのために設計された枠組みであり、規制環境に対応しながら柔軟な商品設計を可能にする狙いがあるとみられる。
分散型金融への新たな道筋、Bitwiseの戦略
このETFが承認されれば、分散型デリバティブ取引所のトークンとしては初の上場商品の一つとなる。これにより、成長するDeFiのデリバティブ市場への機関投資家のアクセスが拡大する可能性がある。
資産の保管については、規制上の懸念に対処するため、ニューヨーク州の銀行法規制に基づき、分離されたコールドストレージ口座で管理される。また、規制の不確実性を考慮し、ステーキング報酬の仕組みは組み込まれていない。
ビットワイズが複数のETF申請でコインベース・カストディを保管企業として選択していることは、同社の規制準拠のカストディソリューションへの信頼を示唆。
今回の申請は、ドージコインとアプトス(APT)の現物ETFに関する修正S-1届出書と同じ日に行われており、複数のアルトコインETF申請を同時に進める同社の強い意志がうかがえる。

