BitMEXの共同創業者であるアーサー・ヘイズ氏は27日、米ドルに連動するステーブルコインが世界の金融システムを大きく変革する可能性を指摘する新たなエッセイを公開した。
エッセイの中で同氏は、米ドル連動のステーブルコインが最大34兆ドルの世界の預金を吸収する可能性があると予測している。
現在のステーブルコイン市場は約2800億ドル規模だが、この予測は市場の爆発的な成長を示唆するものだ。
ステーブルコイン拡大の背景
ヘイズ氏の予測の背景には、いくつかの要因がある。
まず、グローバルサウス諸国の多くが資本流出を防ぐための厳格な資本規制法を制定できていない点が挙げられる。これがステーブルコイン導入の機会を生んでいると指摘する。
また、フェイスブックやXのような大手テック企業が、発展途上国でステーブルコイン決済システムを導入する可能性も大きい。これが実現すれば、何十億ものユーザーが直接米ドル口座を持つことになり、普及が加速するだろう。
さらに、米国の金融政策も重要な鍵を握る。ヘイズ氏は、連邦資金金利が2%まで低下すれば、ステーブルコインの供給量は10兆ドルに急増し、暗号資産(仮想通貨)市場に莫大な流動性がもたらされると予測している。
分散型金融への影響
この大規模な資本流入は、DeFi市場に前例のない強気相場をもたらす可能性がある。
ヘイズ氏は、特にエセナやハイパーリキッドといったDeFiプラットフォームが、従来の銀行では再現不可能なリターンを提供し、大きな恩恵を受けると見ている。
資金が中央集権型取引所からDEXへ移行する動きも加速すると予測する。
これは、伝統的な金融では利用できない革新的な金融サービスの創出につながる。同氏は、この変革を「一世紀に一度の市場の奇跡」と表現し、世界の金融秩序を再定義する可能性を秘めていると結論付けている。
