米テキサス州は20日、州の戦略的準備金として1000万ドル(約15億6000万円)相当のビットコインを購入した。
全米初の州政府によるビットコイン購入
テキサス州ブロックチェーン評議会のリー・ブラッチャー会長によると、今回の購入はブラックロックが提供するETF(上場投資信託)であるIBITを通じて行われた。
購入価格は1ビットコインあたり約8万7000ドル(約1357万円)で、州は今後、独自の管理体制(セルフカストディ)への移行を計画している。
この動きは、2025年6月にグレッグ・アボット知事が署名した「テキサス州戦略的ビットコイン準備金および投資法」に基づくものだ。
アリゾナ州やニューハンプシャー州でも同様の法案が可決されているが、実際に州の資金を投じて準備金を設立したのはテキサス州が全米で初めてとなる。
今回の購入資金は、州の一般会計とは切り離された特別な基金から拠出された。
この基金は、市場規模が5000億ドル(約78兆円)を超える暗号資産のみを対象としており、現状ではビットコインだけがこの基準を満たしている。
この基準は、仮想通貨時価総額の上位銘柄を厳選するためのものだ。
インフレ対策としての長期保有戦略
州議会のジョバンニ・カプリリオーネ下院議員は、ビットコインを「財政主権を強化する資産」と位置づけている。
今回の購入は、インフレに対する防衛策や州の経済的な立ち位置を強化するための長期的な戦略の一環だ。
ただし、この準備金はあくまで資産運用を目的としており、州内での支払いにビットコインを使用することは想定していない。
法律により、運用益を州の一般財源に移すことは禁止されており、純粋な価値の保存手段として機能する。
管理を担当する州会計監査官は、2年ごとに基金の価値や運用状況に関する報告書を公開することが義務付けられている。
テキサス州のこの取り組みは、デジタル資産を正当な投資対象として認める動きを加速させ、他の州の政策にも影響を与える可能性がある。
また、個人の仮想通貨投資に対する信頼感の向上にもつながるだろう。
