イーサリアム財団は15日、財務管理戦略の一環として、DeFiプロトコルMorphoに2400ETH(約14億5920万円)と約600万ドル(約9億1200万円)のステーブルコインを預け入れた。
これらの資産は、Morphoが提供する利回り付きボールトに展開される。財団はMorphoを、フリーでオープンソースなソフトウェアの原則に忠実なDeFiプロトコルの先駆者として高く評価している。
特に、GPL2.0ライセンスでリリースされたMorpho Vault v2とMorpho Blue v1が、DeFiエコシステムの回復力と自由な開発を支えると指摘した。
今回の動きは、受動的利回りによる資本効率の向上と、イーサリアムの価値観に沿ったエコシステム支援の両立を目的としている。
0/ Today, the Ethereum Foundation deposited 2400 ETH and ~$6M stablecoins into Morpho’s yield-bearing vaults.
Morpho is a pioneer in permissionless DeFi protocols and consistently demonstrates a commitment to Free/Libre Open Source Software (FLOSS) principles.
— Ethereum Foundation (@ethereumfndn) October 15, 2025
ETH売却批判への対応とDeFi戦略への転換
イーサリアム財団は2025年初頭から、運営費用を賄うための定期的なイーサリアム売却に対し、「生み出す以上の支出をしている」といった批判に直面していた。
この批判への直接的な対応として、財団は同年初めに財務資産の一部をDeFiプロトコルに移管する計画を発表し、当初は50,000イーサリアムから開始した。
今回の動きは、CompoundやSpark、Aaveといったプラットフォームへの過去の展開に続く、同戦略の継続となる。
財団はDeFiベースの財務管理へ移行することで、運営に必要な資金を生み出しつつ、直接的なイーサリアムの売却を減らすことを目指している。
しかし、これらのDeFi展開にもかかわらず、財団はブロックチェーンの研究開発資金を調達するため、中央集権型取引所で暗号資産(仮想通貨)を法定通貨に売却し続けている。
Morphoが選ばれた背景には、オープンソース原則への準拠と実証済みの資本効率の高さがある。
財団は、スマートコントラクトの脆弱性といった潜在的リスクを認識しつつも、Morphoが受けた複数の監査や財団自身の四半期ごとの再評価プロトコルによってリスクは軽減されるとしている。
市場の反応とイーサリアムの今後
Morphoは2025年9月時点で、総預入額が100億ドル(約1兆5,200億円)を突破し、預かり資産総額(TVL)は67億ドル(約1兆184億円)、アクティブなローン額は35億ドル(約5,320億円)に達するなど、DeFiエコシステム内で大きな市場地位を確立している。
財団の発表があった15日、イーサリアムの価格は約3%下落した。一部のアナリストは、このニュースを受けて短期的には3,500ドル(約53万2,000円)まで下落する可能性を示唆している。
財団の財務管理の転換は、より資本効率の高いエコシステムになるというイーサリアムの今後の長期的なビジョンに沿った、機関投資家レベルのインフラへの広範な戦略的移行を意味する。
この動きはまた、DeFiが仮想通貨の長期的な価値蓄積を促進する能力に対する機関投資家の信頼の高まりを示している。
特に、MorphoのP2PモデルはDeFiランドスケープ全体で資本効率を最適化する上で効果的であることが証明されている。
財団は今後も、運営に必要な流動資産を維持しつつ利回りを生み出すバランスを取りながら、将来の財務資産配分先として複数のDeFiプロトコルの評価を継続する方針だ。
このような財団の動きは、個人の仮想通貨投資においても、プロジェクトの持続可能性を判断する上での参考となるだろう。
