ステーブルコイン市場は2025年8月までに、時価総額が2674億1100万ドル(約40兆1100億円)に達した。
年初からの増加額は610億ドルに上り、この成長は暗号資産(仮想通貨)市場におけるステーブルコインの重要性の高まりを示している。
DeFi需要と新興プロジェクトが成長を牽引
ステーブルコイン市場の拡大は、複数の要因によって支えられている。特に、国際送金やDeFiエコシステムでの採用拡大が中心的な役割を果たしている。
ステーブルコインは、DeFiにおける主要な流動性供給源として機能し、送金やトークン化資産、利回り戦略などを促進する。
また、エセナのUSDeやファルコン・ファイナンスのUSDfといった新興プロジェクトの成長も、市場拡大に貢献している。
7月にはUSDeが62.55%、USDfが103%という大幅な成長を記録し、市場に新たな活気をもたらした。
テザーがステーブルコイン市場を主導
市場のリーダーは依然としてテザー(USDT)であり、8月時点で時価総額1647億1000万ドル(約24兆7000億円)と、市場全体の61.59%を占めている。
一方で、USDCや新しいステーブルコインも着実にシェアを拡大しつつある。
専門家は、2030年までにステーブルコインの市場規模が1兆6000億ドルから3兆7000億ドルに達すると予測しており、その有用性に対する長期的な信頼がうかがえる。
また、利回り付きステーブルコインのような新たなトレンドも台頭しており、市場シェアをめぐる動きが見られる。
安定性を求める層がいる一方で、積極的な仮想通貨投資では、より高いリターンを目指す動きも活発だ。