ソラナ、プライバシー強化機能「Confidential Balances」を導入

私たちを信頼する理由
私たちを信頼する理由
ソラナブロックチェーン上のプライバシー保護された暗号化取引のイメージ

ソラナ(SOL)の開発者チームは8日、ブロックチェーン上のプライバシーを強化する新機能「Confidential Balances」トークン拡張機能を発表した。

この新機能は、暗号資産(仮想通貨)の暗号化された残高や送金、トークンの発行・焼却操作、手数料処理をソラナエコシステムに統合するもので、同ブロックチェーンの特徴である1秒未満の処理速度を損なうことなく実装されている。

新機能は、すでにソラナのメインネット上で利用可能となっておいる。そのため、サーバーサイドのRustバックエンドやWeb3-as-a-Service(WaaS)のカストディアルソリューション、信頼性の高い機密トークン処理を備えた分散型アプリケーション(DApps)に統合できる。

高度な暗号技術によるプライバシー保護

「Confidential Balances」では、準同型暗号とゼロ知識証明(ZKP)という暗号技術を活用している。これにより、トークンの残高や送金額が暗号化されながらも、取引の正当性を検証できる仕組みを実現した。

特筆すべき点は、プライバシーレベルを柔軟に設定できることだ。トークン発行者は、プライバシー機能をオプションとして提供するか、必須とするかを選択できる。

そのため、規制対象の資産から一般消費者向けアプリケーションまで、様々なユースケースに対応可能となっている。

機関投資家向けコンプライアンスと実用例

新機能導入の背景には、規制環境下でも一部の取引を機密に保ちながら、コンプライアンスを維持する必要性が高まっていることがある。

特に機関投資家は、暗号化された給与支払いシステムや機密性の高い企業間決済など、コンプライアンス要件に対応した取引へのニーズが高まっている。

今回の準同型暗号やゼロ知識証明などの暗号技術の採用により、ソラナブロックチェーンがパフォーマンスを犠牲にすることなくプライバシー機能を実装できるようになったことで、さらなる活用範囲が大幅に拡大すると期待されている。

著者: 早藤 佑太

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年よりSNSやブログでもコンテンツ発信を開始。2025年よりICOBenchのライターとして参加。