ソラナ(SOL)のコニュニティは3月31日、処理能力を向上させるためのCompute Units(CU)容量拡大に関する新たな提案を検討していることが明らかになった。
CU容量の拡大は、開発者がより複雑で機能豊富なアプリケーションを構築できるようになることを意味し、ユーザー体験の向上やソラナエコシステム全体の成長が期待される。
Compute Unitsとは
ソラナは高性能ブロックチェーンとして知られ、独自のProof of History(PoH)コンセンサスメカニズムと並列処理アーキテクチャにより、高速なトランザクション処理と低いレイテンシーを実現している。
このネットワーク上でのCompute Units(CU)は、イーサリアム(ETH)のガスと同様の役割を果たしており、トランザクションの複雑さを規制およびネットワークリソースの公平な使用を確保するための単位だ。
現在、ソラナは1ブロックあたり48万CUという上限で運用されているが、この制限がネットワークの処理能力を制約する要因となっている。
「SIMD-0207」と「SIMD-0256」
今回検討されている提案は、主に「SIMD-0207」と「SIMD-0256」の2つがある。
それぞれCU上限を5000万と6000万まで引き上げることを提案している。これらの提案は、ネットワークの安定性とスケーラビリティのバランスを取りながら、より複雑なプログラムを実行可能にすることを目指している。
開発者たちは、現在のCU制限により複雑なプログラムの開発が制約されていると指摘する。CUが適切に管理されないと、トランザクションエラーが発生する可能性があるためだ。
しかし、単純に上限を大幅に引き上げることはネットワークに負担をかける恐れがある。
そのためソラナネットワークの開発チームは、CU上限の引き上げを段階的に実施する慎重なアプローチを採用しようとしている。突然96万CUまで引き上げるような極端な変更は、現時点では「攻撃的すぎる」と判断されている。
そのため、段階的なアプローチを採用することで、各段階での影響を監視し、必要に応じて調整することが可能になる。