資産運用会社フィデリティ・インベストメンツは25日、Cboe BZX取引所(米シカゴ・オプション取引所)にソラナ現物ETF「フィデリティ・ソラナ・ファンド」の申請を行った。
この動きは、フィデリティが2024年に開始したビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のスポットETFに続く、暗号資産(仮想通貨)市場での事業拡大戦略の一環だ。
申請されたフィデリティ・ソラナ・ファンドは現在、米証券取引委員会(SEC)の承認を待っている状態で、承認されれば投資家はソラナ(SOL)自体を保有することなく、その価格に連動した投資が可能になる。
ソラナETF市場の競争激化
フィデリティの今回の申請は、グレースケール、フランクリン・テンプルトン、バンエックなど他の金融機関も同様のソラナ関連商品の申請を行っている中での動きとなる。
この状況は、機関投資家のソラナに対する強い需要を示している。
フィデリティは巨大な資産運用基盤と、これまでのビットコインETFとイーサリアムETFの成功により、ソラナETF承認レースにおいて有利な立場にあると考えられる。
この動きはブラックロックなどの他の大手投資会社にも影響を与え、ソラナの見通しをさらに高める可能性がある。
規制環境の変化と市場への影響
SECのゲイリー・ゲンスラー元委員長の退任と、米国の新政権による仮想通貨に対するアプローチの変化は、より多くの仮想通貨ETFの承認に有利に働く可能性がある。
SECが捜査の中止と仮想通貨タスクフォースの設立を決定したことは、仮想通貨ETF承認を後押しする規制アプローチの進化を示している。
フィデリティの動きは、ソラナの価値を大幅に向上させる可能性があり、ソラナの価格はすでにETF承認への期待を反映したポジティブな動きを示している。
機関投資家の関心とソラナの将来性
ソラナETFをめぐるレースには多数の競争相手が参加しており、多くの企業が既に先物ベースのソラナETFを立ち上げている。
現物ETFの導入はソラナの金融市場での正当性をさらに高め、より多くの主流投資家を引き付ける可能性がある。
現在の仮想通貨市場における規制環境の変化と機関投資家の関心の高まりは、ソラナを含む仮想通貨ETFの承認プロセスに前向きな影響を与えると予想される。
フィデリティのような大手金融機関の参入は、仮想通貨市場全体の成熟と主流化を促進する重要な一歩となるだろう。