大口投資家(クジラ)は7日、約493億円相当のイーサリアム(ETH)ポジションの清算を回避するため、約20億円相当のETHを追加で入金した。
ブロックチェーン分析プラットフォームのルックオンチェーンの情報によると、この大口投資家は分散型金融(DeFi)貸出プラットフォームであるMakerDAO上に22万ETHを保有している。
イーサリアムの価格が1119.3ドルまで下落すると、保有資産全体が清算される恐れがあった。これを回避すべく、投資家は1万ETHを追加でデポジットし、清算価格の引き下げに努めた。
大口投資家の苦境が示す市場の不安定性
この大口投資家の緊急対応は、現在の暗号資産(仮想通貨)市場の厳しい状況を物語っている。ところが、すべての大口投資家が同様の対策を講じたわけではなく、別の投資家はDeFi貸出プラットフォーム「Sky」上で1億600万ドル相当の資産を清算された。
これは、イーサリアムの価格が「ブラックマンデー」に急落し、担保率が144%にまで低下したことが原因である。緊急清算と追加入金の事例は、市場が現在いかに混乱しているかを如実に示している。
イーサリアムは現在1500ドルの水準まで回復したが、この上昇は市場安定化のためのパニック的な反発に留まるという見方もある。専門家は、イーサリアムを含む主要仮想通貨が依然として底値圏にあると指摘している。
市場変動を避ける代替投資先としてのICOプロジェクト
現状の市場変動性を踏まえ、投資家は代替的な投資先としてICO(新規仮想通貨発行)プロジェクトに目を向けるべきだろう。こうした新しい仮想通貨は市場変動の影響を受けにくく、独自のユースケースを有している。
1. BTC Bull Token(BTCBULL)
BTC Bull Tokenは、ビットコインの成長を間接的に取り込むミームコインであり、トークンバーンとビットコインのエアドロップを特徴としている。すでに440万ドルを調達し、X(旧Twitter)では7000人以上のフォロワーを獲得している。
2. MIND of Pepe(MIND)
MIND of Pepeは、AIエージェントとミームコインの特性を融合させたプロジェクトである。リアルタイムのインテリジェンスと集合知分析機能により、市場の洞察を得るシステムを構築している。
3. SUBBD(SUBBD)
SUBBDは、クリエイターエコノミーを再定義することを目指すプロジェクトだ。同社はOnlyFansなどのトップコンテンツクリエイターへ特別なツールを提供し、AIを活用して管理タスクの効率化を図る。また、これまでに11万1000ドルを調達している。
4. Solaxy(SOLX)
Solaxyは、ソラナ(SOL)ブロックチェーンのL2ソリューションとしてネットワーク関連の課題解決に取り組む。より効率的でスケーラブルなチェーンの実現とクロスチェーントランザクションの改善を目指している。
大口投資家から学ぶ投資戦略
大口投資家が清算回避のために20億円を緊急入金した事例は、現状の市場が過剰なレバレッジに依存していることを示している。こうした厳しい状況下では、投資家はICOプロジェクトへの投資を検討し、より安全な市場参加の方法を模索すべきである。
BTC Bull Tokenがビットコインの成長に連動し、SUBBDがコンテンツクリエイター向けの新たなモデルを提供する一方で、Solaxyはソラナの処理能力を向上させ、MIND of Pepeはその独自性で市場の注目を集めている。
しかし、これらのプロジェクトに投資する前には十分な調査が必要であり、市場の変動性を踏まえて各プロジェクトの提供内容を確実に把握することが肝要である。