X(旧Twitter)とイーロン・マスクは、コミュニティへの利益還元を重視した新たなステーブルコインの発行を検討している可能性が浮上した。
ステーブルコインとは価格の安定性を目指して設計された仮想通貨のことで、通常は米ドルなどの法定通貨と価値を連動させる。
この情報が事実であれば、大手ソーシャルメディアプラットフォームが独自のデジタル通貨を発行する新たな事例となり、暗号資産(仮想通貨)の普及に大きな影響を与える可能性がある。
利用者還元型ステーブルコインの可能性
今回検討されているとされるステーブルコインは、一般的な法定通貨連動型のステーブルコインとは異なり、プラットフォーム利用者へ利益を還元する仕組みを備えた革新的な設計が特徴と見られる。
イーロン・マスクはかねてから暗号資産への関心を表明しており、特にドージコイン(DOGE)への支持を公言してきた経緯がある。
Xプラットフォーム内での決済、コンテンツ作成者への報酬、広告収入の分配など、様々な用途が考えられるが、具体的な実装方法や技術的詳細については明らかになっていない。
ブロックチェーン技術とソーシャルメディアの融合
イーロン・マスクは2022年末にTwitter(現X)を買収して以来、プラットフォームの収益モデルや機能を大幅に変更してきた。
独自のステーブルコイン発行は、Xをブロックチェーン技術と融合させる試みの一環である可能性がある。
大手ソーシャルメディアがブロックチェーン技術を本格採用することで、仮想通貨の一般普及が加速する可能性がある。Metaも以前にLibra(後にDiem)と呼ばれる独自仮想通貨の開発を試みたが、規制当局からの圧力もあり頓挫した経緯がある。
規制面での課題
ステーブルコインの発行には、各国の金融規制当局による厳格な監視が伴う。
特に米国では、ステーブルコインに関する規制枠組みの整備が進められており、Xが実際に独自のステーブルコインを導入する場合、これらの規制に対応する必要がある。
また、イーロン・マスク氏の過去の仮想通貨関連の発言は市場に大きな影響を与えてきたため、規制当局が同氏の活動を注視している点も考慮すべき要素だろう。
今後Xが公式に発表を行うまで詳細は明らかではないが、ソーシャルメディアと仮想通貨の融合という観点から、業界関係者から大きな注目を集めている。