資産運用大手のウィズダムツリーは22日、同社のステーブルコインであるUSDWについて、イーサリアム(ETH)を含む他ブロックチェーンにも拡大する計画を明らかにした。
この戦略的な動きは、USDWを同社のトークン化金融エコシステムに統合するものだ。
JUST IN: WisdomTree set to launch WUSD stablecoin, primarily on $ETH network. pic.twitter.com/rhfMazqElB
— Whale Insider (@WhaleInsider) July 22, 2025
USDWの概要とエコシステムでの役割
USDWは、ニューヨーク州公認の限定目的信託会社であるWisdomTree Digital Trust Company, LLCによって発行される。
当初はWUSDという名称だったが、USDWへとブランド名を変更している。
このステーブルコインは、同社の個人向けアプリWisdomTree Prime内での取引を円滑にするドルのレールとして設計された。
利回りを得られるトークン化された米国政府マネーマーケットファンドWTGXXを補完する役割を担う。
また、USDWはウィズダムツリーが提供する株式、コモディティ、債券など13のトークン化ファンドの配当支払いを可能にする。
これにより、投資家は配当をステーブルコインで受け取ることができる。
規制、戦略、市場での位置付け
規制面では、ニューヨーク州のステーブルコイン規制や今後の連邦レベルでの注目が追い風となっている。
ウィズダムツリーはマルチチェーンを支持している。
現在ステラ(XLM)上で稼働するUSDWを将来的にイーサリアムへも拡大予定だ。
同社トークン化ファンドはアービラトム(ARB)、アバランチ(AVAX)、ベース、オプティミズム(OP)にも展開済みだ。
インフラでは、WisdomTree Primeにステーブルコインと暗号資産(仮想通貨)の入出金機能が追加される。
法人向けWisdomTree Connectでは既にWTGXXのようなトークン化資産のP2P送金に対応する。
ウィズダムツリーCEOはブロックチェーンベースの金融インフラを提唱している。
USDWはパッシブ投資分野でのリーダーシップの一環だ。
PrimeではUSDコイン(USDC)やPYUSDの入出金に対応する相互運用性も提供され、利便性が高められている。