資産運用企業大手VanEckは15日、暗号資産(仮想通貨)業界初となるアバランチ(AVAX)の上場投資信託(ETF)である「VanEck Avalanche ETF」のS-1届出書を米国証券取引委員会(SEC)に申請した。
同社の提出した申請書によると、このETFの投資目的は、アバランチネットワークのネイティブトークンであるAVAXの価格からトラストの運営経費を差し引いたパフォーマンスを反映させることだという。
同社は先日、米デラウェア州で最初のAVAX ETFと思われるETFを登録している。
ステーキング機能と投資家へのメリット
今回のアバランチETFは、同社が以前に申請したビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のETFに続く、仮想通貨ベースの投資商品レパートリーの拡大の一環だ。
同ETFは、レバレッジ、デリバティブ、または類似の金融商品を使用せず、信頼できるプロバイダーを通じてAVAXのステーキング活動に従事する可能性があり、その報酬は収入として扱われる。
アバランチは、フランクリン・テンプルトンのトークン化ファンドなどの金融イノベーションに関与してきた実績があり、ETF承認や今後のブロックチェーンへの投資機会の黒鳥が期待されている。
仮想通貨ETF市場の拡大
今回の申請は、米国における仮想通貨政策と規制承認の幅広い変化の一環としても注目される。
SECは2024年1月、現物ビットコインETFを承認し、7月には現物イーサリアムETFも承認した。また、ドナルド・トランプ政権補足により、業界への規制環境の変化も期待されている。
そのため市場では、複数の金融機関によって、ソラナ(SOL)、リップル(XRP)、アプトス(APT)などのアルトコインETFの申請が相次いでいる。
この規制環境の変化と機関投資家による仮想通貨への関心の高まりは、アバランチETFに関するSECの決定に影響を与える可能性がある。