ステーブルコイン市場の時価総額は27日、過去24時間で0.2%上昇し、2380億ドルを記録した。
こうした市場動向を背景に、トランプ大統領に関連するステーブルコインの開発可能性が指摘されている。
ブロックチェーン監視サイトのデータを基に、「World Liberty Financial(ワールドリバティ・ファイナンシャル)」(WLFI)が開発するUSD1トークンに注目が集まっている。
この情報は公式発表ではなく、イーサスキャンやBSCスキャンなどのブロックチェーン監視ツールのデータに基づく仮想通貨アナリストらの観測結果である。
市場ではこのニュースが拡散し、Solaxy(SOLX)やBTC Bull Token(BTCBULL)といった新しい仮想通貨プロジェクトにFOMO(見逃す恐怖)が波及している。
USD1はトランプのステーブルコインか
問題のUSD1トークンは、現在までに68件のトランザクションを記録しており、その一部では大手デジタル資産取引会社ウィンターミュートとの関連が確認されている。
WLFIは、トランプ前大統領とその家族が2024年に発表したプロジェクトで、既にゴールドペーパー(構想書)と独自トークンをローンチしている。
USD1トークンのブロックチェーン上での活動は、市場の期待感を支える新たな要素となっている。
注目すべきは、WLFIがUSD1プロジェクトの存在を認めつつも、「現時点ではトークンは取引不可能」と明言した点である。
この情報は、投資情報アカウント「Invest Y」がイーサスキャンでのUSD1トークンデータをXに投稿したことから公になった。
その後、バイナンスの元CEOであるチャンポン・ジャオ氏が同投稿を1000万人のフォロワーにシェアし、市場に大きな影響を与えた。
FOMO現象と市場への影響
ジャオ氏の投稿後、市場には多数のコピーキャットトークンが登場し、FOMOに乗じる動きが広がった。
ジャオ氏は再度Xに投稿し、これらのトークンに潜む危険性を警告した。 また、WLFIも同氏の警告を裏付ける投稿を行っている。
TMTGの動向
トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)は、Crypto.com(クリプトドットコム)と複数の上場投資信託(ETF)発行に関する基本合意書を締結した。
この基本合意書は、市場の期待感に拍車をかける役割を果たしている。 ETFプールにはデジタル資産と非デジタル資産の両方が含まれ、Crypto.comなどの代替コインを組み込んだ初の仮想通貨ETFバスケットが予定されている。
このニュースを受け、ナスダック市場でのTMTG株価は執筆時点で10%以上上昇している。
2025年注目の新しい仮想通貨プロジェクト
こうした動きを受け、トランプ政権下で成長が期待される新しい仮想通貨プロジェクトにも注目が集まっている。
1. Solaxy(SOLX)
Solaxyは、ソラナ(SOL)のエコシステムを改良するレイヤー2アップグレードを目指すプロジェクトである。
ソラナ(SOL)のトランザクション速度やネットワークの混雑、手数料問題の解決を目的として、現在の仮想通貨プレセールでは約2800万ドルを調達している。
2. BTC Bull Token(BTCBULL)
BTC Bull Tokenは、ビットコイン(BTC)価格の上昇に連動して価値が高まることを期待するプロジェクトである。
ビットコインが特定の価格に達するとエアドロップが実施され、さらに25万ドル到達時には大規模なエアドロップが予定されている。
3. Cronos(CRO)
Cronosは、低手数料と高速処理を特徴とするオープンソースの分散型取引所であり、最大で1秒あたり3万件のトランザクションに対応している。
DeFi、NFT、GameFi分野で広く利用されており、現在の時価総額は27億ドルとなっている。 直近24時間の成長率は1544%に達している。
トランプステーブルコインは市場を活性化するか
トランプ大統領関連のステーブルコイン開発の観測情報は、2025年にホワイトハウスが親仮想通貨政策を進める可能性を市場に示唆している。
Crypto.comとのETF協議がTMTGのナスダック株価を活性化させたように、今後も仮想通貨市場全体が勢いを増す可能性があると市場は注視している。
ただし、仮想通貨市場は依然として大きな変動とリスクを抱えている。 投資判断は自己責任で行い、十分な調査を実施することが重要である。