トンコインに約592億円の投資、大手ベンチャー企業11社が参加

私たちを信頼する理由
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TONコインのロゴとベンチャー企業のロゴ

トン財団(TON Foundation)は20日、SequoiaキャピタルやRibbitを含む著名なベンチャーキャピタル(VC)グループが、4億ドル(約592億円)相当のトンコイン(TON)を私募投資家から購入したと発表した

投資に参加したのは、SequoiaキャピタルやRibbit、Benchmark、Kingsway、Vy Capital、Draper Associates、Libertus Capital、CoinFund、Hypersphere、SkyBridge、Karatageの11社。

この大規模な投資は、テレグラムと統合されたアルトコインのインフラに対する機関投資家の関心が高まっていることを示している。

テレグラムとの独占的パートナーシップが後押し

今回の投資判断の重要な要因として、TONの堅牢でスケーラブルなブロックチェーン技術が挙げられる。その分散型アーキテクチャは、世界で最も高速で耐障害性の高いブロックチェーンネットワークの一つをサポートしている。

特に注目すべきは、TONとテレグラムのパートナーシップだ。この提携により、TONはテレグラムのミニアプリエコシステム向けの独占的ブロックチェーンとしての地位を確立している。

テレグラムは現在、月間アクティブユーザー数が10億人を超える大規模なメッセージングプラットフォームとなっている。

この統合はすでに顕著な成果を上げており、過去1年間でネットワーク上のアクティブアカウント数は400万から4,100万へと増加した。また、トンコイン保有者の数はビットコインウォレット保有者数を上回っているという。

2028年までに4億5千万ユーザーの獲得を目指す

TON財団はこの投資資金を、ユーザー獲得、開発者インセンティブ、製品開発に活用する計画を明らかにしている。

2028年までにテレグラムのアクティブユーザーベースの30%(約4億5千万ユーザー)を獲得することを目指し、分散型金融(DeFi)ツール、マルチプレイヤーミニゲーム、アプリ内決済ソリューション、オンチェーンコレクティブルなどを導入する予定だ。

この拡大戦略により、TONはテレグラムのエコシステム内で効率的な長期保有可能な金融サービスを提供する役割を強化し、世界で最も広く採用されるブロックチェーンの一つとなる可能性がある。

今回の投資は、分散型金融や決済システムを変革する可能性を背景に、TONの成長軌道に対するベンチャーキャピタリストの信頼が高まっていることを反映している。

松田 明日香

暗号資産投資を2020年に始め、ビットコインやNFT、DeFiなど複数の分野で投資経験を有する。2025年1月にICOBenchに参加し、専門的な暗号資産ライティングを手掛けている。