ブロックチェーンプラットフォームのSuiネットワークは5日、ドバイの仮想資産規制庁(VARA)と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
この連携により、中東・北アフリカ地域でのWeb3エコシステムの成長支援を目指す。
中東地域での開発拠点設立へ
今回のパートナーシップの中核となるのが、ドバイに設置された「SuiHub MENA」だ。この拠点は、中東・北アフリカ地域のSui開発者やビルダーを支援する役割を担う。
SuiHub MENAでは、開発者向けのメンタリングプログラム、ワークショップの開催、コミュニティ主導のエコシステム構築を通じて、持続的な成長を促進する計画だ。
同拠点は、デジタルインフラへの投資が活発な中東・北アフリカ地域の成長潜在力を活用する狙いがある。政府主導のイニシアチブも相まって、この地域はWeb3の導入において新興市場として注目を集めている。
規制遵守とイノベーションの両立
パートナーシップでは、規制の明確化とイノベーション促進の両立が重要な焦点となっている。SuiとVARAは共同で、暗号資産(仮想通貨)事業者向けのコンプライアンス簡素化フレームワークの開発に取り組む。
また、将来の仮想通貨政策の形成に向けたアドバイザリー支援も実施する予定だ。
この取り組みは、VARAの規制フレームワークへの準拠を確保しながら、起業家精神を奨励する環境の構築を目指している。
ドバイは最近、ソラナ財団との類似パートナーシップ(6月3日締結)も発表しており、規制の明確性と地域での普及を求めるブロックチェーンプロジェクトにとっての魅力を高めている。
この戦略的連携により、Suiは高い成長潜在力を持つ市場での足がかりを構築し、ドバイは世界的なWeb3開発の中心地としての地位をさらに強化することが期待される。