大手ビットコイン(BTC)保有企業であるストラテジー(旧マイクロストラテジー)は、再び大規模なビットコイン購入を発表した。
同社は2020年以来、ビットコインを財務資産として活用する戦略を継続しており、今回の追加購入により保有量が記録的な水準に達した。
1. ストラテジー、2万365BTCを新たに取得
ストラテジーは24日、約20億ドル(約2700億円)相当のビットコインを追加購入したことを発表。同社は18日から23日にかけ、平均取得価格9万7514ドルで2万365BTCを取得した。
今回の大規模購入により、ビットコイン保有量は総数49万9096BTCに達した。
Strategy has acquired 20,356 BTC for ~$1.99B at ~$97,514 per bitcoin and has achieved BTC Yield of 6.9% YTD 2025. As of 2/23/2025, we hodl 499,096 $BTC acquired for ~$33.1 billion at ~$66,357 per bitcoin. $MSTR https://t.co/mNWDaXRE7N
— Michael Saylor⚡️ (@saylor) February 24, 2025
2. ビットコイン保有額は約6兆3540億円に
今回の購入資金は、最近実施したゼロクーポン転換社債(将来の株式転換を前提とする社債)発行により調達された。
同社のビットコイン保有額は約471億ドル(約6兆3540億円)に達し、全供給量の約2.3%を占める。
マイクロストラテジーは2020年以降、ビットコインの大規模購入を進め、独自の財務管理手法を示している。
3. 積極的なビットコイン購入戦略の背景
マイクロストラテジーの共同創業者であり、会長を務めるマイケル・セイラー氏は、ビットコインを「デジタルゴールド」として捉え、インフレヘッジ(物価上昇対策)および企業の財務戦略の一環として活用していると発言した。
同氏は、米国政府が戦略的なビットコイン備蓄を確立すべきだと提案しており、今回の購入はそのビジョンを反映したものとみられる。
また、セイラー氏はビットコインを長期的な価値保存手段と位置付け、米ドルの購買力低下を補う効果があると述べた。
4. 専門家の評価と懸念
一方で、同社の攻撃的なビットコイン投資戦略に対し、一部専門家は懐疑的な見方を示している。
特に、ビットコイン購入に多額の借入を伴っていることから、市場の変動が企業財務に与える影響が懸念されている。
さらに、価格変動の激しい市場環境と今後の規制強化の可能性から、米国証券取引委員会(SEC)など規制当局の対応が注目される。
5. 今後の展望
今回の購入により、マイクロストラテジーはビットコイン市場における主要なプレイヤーとしての地位を引き続き確立した。
ビットコインの価格が上昇すれば同社の財務状況は強化される一方、市場急落時には大きな影響を受ける可能性がある。
今後も追加購入が継続される可能性が高く、企業戦略が暗号資産(仮想通貨)市場全体や規制の変化に与える影響が注目される。