ブロックチェーン分析企業のアルテミスは2日、2025年5月のステーブルコインアクティブアドレス数が過去最高の3310万に達したと発表した。
ステーブルコインの総供給量は2440億ドル(約3兆4892億円)に達し、月間3.1%の増加を記録した。準備金の99%が米ドルにペッグされており、市場の安定性を維持している。
地域別では、米国とシンガポールがそれぞれ18%の利用率でトップに立ち、香港、日本、ドイツが続いている。
サークル社のCCTPブリッジが成長
この急成長において、特にステーブルコイン発行大手サークル社が開発したインフラストラクチャである「Circle Cross-Chain Transfer Protocol(CCTP)」が中心的な役割を果たした。
CCTPは、高速かつ安全なクロスチェーン転送をサポートしており、5月には77億ドル(約1兆1000億円)のUSDCブリッジを処理した。
これは、過去最高記録で4月から83.3%の増加となっている。
ネットワーク利用動向の変化
ネットワーク利用は、より高速で安価なブロックチェーンへと移行している。
BNBスマートチェーンが1010万ウォレット、トロンが910万ウォレットを記録し、低コスト取引と分散型金融(DeFi)活動への需要の高まりと一致している。
特にトロンは、その高速処理能力と低い手数料で多くのユーザーを引きつけた。
この動きは、イーサリアム(ETH)の代替手段として効率的なネットワークが注目されていることを示唆している。