韓国大手8行、34兆円市場に参入。ウォンコイン発行へ

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韓国ウォンのシンボルとブロックチェーン

韓国の大手銀行8行は25日、ウォンに連動するステーブルコインの発行を目指す連合体を設立した。これは、韓国の銀行業界にとって初めての共同によるデジタル資産分野への参入となる。

この構想はオープンブロックチェーン・DID協会と韓国金融決済院の支援を受けており、共有ブロックチェーン基盤の構築を視野に入れている。

ドル建てコイン独占への対抗策

現在のステーブルコイン市場は2390億ドル(約34兆9000億円)規模に達し、その99%がドル連動型で占められている。今回の連合体設立は、こうした現状に対抗し、韓国ウォンの国際的な利用価値を高めることを目的としている。

また、デジタル金融分野における韓国の地位確立も狙いのひとつだ。

ステーブルコインの発行モデルとしては、顧客資金を信託で管理する信託型と、銀行預金と1対1で連動させる預金連動型の2方式が提案されている。

規制整備と今後の展望

韓国の主要銀行によるステーブルコイン発行構想は、2025年6月10日に提出されたデジタル資産基本法案と連携して進められている。同法案の目的は、ステーブルコインの発行を合法化し、暗号資産(仮想通貨)市場の規制を明確にすることだ。

韓国銀行(中央銀行)は、金融システムの安定を最優先とし、商業銀行が主導する段階的な導入を支持する姿勢を示している。

規制当局からの正式な承認はまだ下りていないが、共同事業は2025年後半から2026年初頭にかけて具体化する見通しだ。外資系銀行の参加は、プロジェクトが国境を越えた金融サービスへの応用につながる可能性を示唆している。

このような動きは、ビットコイン(BTC)とは異なる価値提案を持つデジタル資産の多様化を促す要因となる。

著者: 白石 一颯

仮想通貨・ブロックチェーン分野を中心に、最新ニュースや規制動向、プロジェクト分析などを取材・執筆。国内外の信頼性ある情報源をもとに、読者に正確で有益なコンテンツを届けています。専門性と透明性を重視し、投機に偏らない情報提供を心がけています。