ソラナ(SOL)の共同創設者アナトリー・ヤコヴェンコ氏は28日、X上の討論で、ミームコインとNFTについて「本質的価値のないデジタルジャンク」との見解を改めて示した。
ソラナのブロックチェーンはミームコイン主導の取引で活性化しているが、ヤコヴェンコ氏は以前から、これらに実用的な価値はないと主張している。
I’ve said this for years. Memecoins and NFTs are digital slop and have no intrinsic value. Like a mobile game loot box. People spend $150b a year on mobile gaming.
— toly 🇺🇸 (@aeyakovenko) July 27, 2025
創設者の見解とエコシステムの実態
今回の発言は、Baseの創設者ジェシー・ポラック氏との討論で出た。
ヤコヴェンコ氏はミームコインやNFTをルートボックスやデジタルな残飯に例え、投機による価格変動しか意味がないと批判した。
一方、ポラック氏はそれらの文化的価値を擁護し、NFTは創造性や芸術性に基づくと反論。議論は、投機と文化のいずれに価値があるかを巡って展開された。
データによれば、2025年6月時点でミームコインはソラナのdApp収益の62%を占め、主にPump.funやLetBonkなどを通じて16億ドルを生み出している。
価値を巡る対立と倫理的課題
ヤコヴェンコ氏は2024年初頭から、透明性と健全性を重視した市場構造を提唱しているが、ソラナの収益構造は投機資産への依存が大きく、姿勢に矛盾があるとの批判も出ている。
討論では、市場価値と文化価値という異なる評価軸の対立が浮き彫りになった。ポラック氏はNFTを絵画に例え、その価値は価格ではなく表現性にあると主張した。
ヤコヴェンコ氏が持ち出したルートボックスとの比較は、搾取的な収益モデルへの批判とも重なり、業界の倫理性にも一石を投じた。
こうした議論は、投機資産がエコシステム拡大を支える現状と、長期的な持続可能性とのバランスに関する課題を示している。