ナスダック上場のゲームマーケティング企業シャープリンクゲーミング(NASDAQ: SBET)は27日、イーサリアム(ETH)を主要準備資産とする戦略を開始するため、4億2500万ドル(約6兆1200億円)の私募を実施すると発表した。
大規模私募による戦略転換
今回の私募は、1株6.15ドル(約885円)で約6910万株を発行するPIPE(Private Investment in Public Equity)方式で実施される。
調達資金の主要部分は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの購入に充てられ、同社の主要準備資産として保有される予定だ。
この私募を主導するのは、イーサリアム共同創設者ジョセフ・ルービン氏が設立したブロックチェーンインフラ企業のコンセンシス・ソフトウェアである。
ルービン氏は取引完了と同時にシャープリンクの取締役会長に就任する。取引は5月29日頃に完了する見込みとなっている。
市場の強烈な反応と戦略的意義
発表を受けて同社株は26日に75%以上急騰し、27日の取引量は2800万株を超えた。
これは過去100日間の平均取引量約22万2000株を大幅に上回る異例の水準である。
同社の発行済み株式数が約62万株と少ないことが、この激しい値動きを増幅させた。
シャープリンクの発表前の時価総額は450万ドル(約6億4800万円)未満だったが、今回の4億2500万ドル規模の私募は、同社の根本的な事業転換を示している。
パンテラキャピタルやエレクトリックキャピタルなど著名な仮想通貨投資会社も今回の私募に参加しており、市場の信頼性を高める要因となっている。
コンセンシスはシャープリンクと戦略的パートナーシップを結び、イーサリアムベースの新たな事業機会を模索する計画だ。
また、この動きは企業の仮想通貨長期保有戦略の一環として注目を集めている。