SEC、BTCとETH統合ETFの承認で仮想通貨市場に新たな動き

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SEC とBTC ETF

米国証券取引委員会(SEC)は31日、暗号資産(仮想通貨)ファンドBitwise Asset Management(ビットワイズ・アセット・マネジメント)のビットコインとイーサリアムの統合型ETF(上場投資信託)を承認した

SECが迅速な承認を行ったことで、仮想通貨市場に新たな動きが出ている。

SECが2024年1月30日に公開した承認書によると、このETFの資産配分はビットコインとイーサリアムの市場時価総額比率に基づいて決定されるとのことだ。

この決定は、トランプ政権下のSECが仮想通貨関連の金融商品に対し、前向きな姿勢を示す転換点となる可能性がある。

Bitwiseは規制の明確化を求め、積極的に動いていた。同社が米国内の金融アドバイザー約430人を対象に行った調査によると、今後仮想通貨への投資を進める上で最も重要な要因は「明確な規制」だった。

そのうち55%のアドバイザーが規制面への懸念を抱いていることが判明。また、「より良い教育」を挙げたアドバイザーも42%いた。

BitwiseETFの詳細

今回承認されたBitwise Bitcoin-Ethereum ETF(ビットワイズ ビットコイン・イーサリアムETF)は、ビットコインとイーサリアムの現物価格に連動するように設計されている。両資産の市場時価総額に基づき、配分比率が決定される仕組みだ。

承認時点でのETFの構成比率は、ビットコインが約83%、イーサリアムが17%となっている。この比率は、仮想通貨市場における両銘柄の大きな影響力を反映している。

ETFには、流動性と安定性を確保するための現金準備も含まれる。カストディ(資産保管)サービスは仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)、現金の管理業務は米金融機関Bank of New York Mellon(バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)が担当する。同ETFは米証券取引所NYSE Arcaに上場予定だ。

このハイブリッド型ETFにより、投資家はビットコインとイーサリアムの両方に手軽に投資できる。機関投資家と個人投資家の双方にとって、仮想通貨投資の選択肢が広がるだろう。

ETFの承認プロセスが通常より大幅に早まったことは、SECが仮想通貨に対する姿勢を変化させていることを示唆している。一般的にSECの審査には240日程度かかるが、今回はBitwiseのETFが45日で承認された。

また、Ripple Labs(リップルラボ)とSECの訴訟問題に関する情報が、SECの公式サイトから削除されたことも注目されている。

2020年12月から続いていた裁判の記録がSECのサイトから消えたことで、仮想通貨コミュニティでは、SECの新体制がRipple(リップル)との対立を終わらせるのではないかとの見方が出ている。

By 滑川 翼

日本版ICOBenchライター。2021年から仮想通貨に興味を持ち、ビットコインやイーサリアムの投資を開始。複数の仮想通貨メディアで執筆を経験し、現在も継続中。仮想通貨やミームコインなど、WEB3領域を得意とする。

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