米SECが複数アルトコイン含むETFを承認|一転、審査停止の理由とは

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私たちを信頼する理由
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規制当局の建物内で、ビットコインと複数のアルトコインのシンボルが天秤に乗せられ、バランスを取っている様子のイラスト

米SECは22日、ビットワイズが申請した複数の暗号資産(仮想通貨)で構成されるインデックスファンドについて、現物ETFとしての上場と取引を承認した

あわせて、NYSE Arca取引所が提出していた規則変更案も承認し、これによりBitwise 10 Crypto Index Fund(BITW)の現物型仮想通貨ETFへの転換が正式に認められる形となった。

今回の承認は、SECの広報「Release No. 34-103531」を通じて正式に発表された。これにより、複数の仮想通貨を組み入れたインデックス型の現物ETFとしては米国初となる。

米国初、複数アルトコインを含む現物ETFに道

2017年に設立された同ファンドは、ポートフォリオの90%をビットコインで占め、残りをイーサリアム、ソラナ、カルダノなどの主要なアルトコインで構成している。

転換前のファンドの経費率は2.5%と、一般的なETFと比較して高めに設定されている。転換後にこの信託報酬率が変更されるかについては、ビットワイズ社からの正式な発表はまだない。

今回の承認は、NYSE Arcaが提出した上場商品に関する規則Rule 8.500-Eの改正案に基づくものだ。

この規則改正により、現物の仮想通貨を裏付けとするETFの現物設定・交換が可能になり、先に承認されたビットコインやイーサリアムの現物ETFに続く流れとなる。

この動きは市場の期待感を高めるとともに、フランクリン・テンプルトンやフィデリティなど他の大手金融機関も仮想通貨関連ETFの申請内容を修正している。機関投資家向け商品の開発競争が、SECの監督下で活発化している。

複数資産を組み入れたインデックスファンドがETFとして承認されれば、参加者は個別銘柄だけでなく、より多様な仮想通貨市場全体へのアクセスが容易になる。

承認直後の審査停止、アルトコイン規制に慎重姿勢

しかし、迅速承認にもかかわらず、米SECは直後に審査停止を命じた。この措置は、過去にGrayscale社のDigital Large Cap Fund(GDLC)の申請に対しても行われたものと類似している。

この一時停止は、規制当局が抱える懸念を反映している。特に、現物ETFがまだ存在しないリップル(XRP)やカルダノ(ADA)のようなアルトコインの取扱いについて、統一基準の策定が必要とされる。

複数資産で構成される商品の価格変動リスクや市場の健全性、投資家保護が主な論点となっている。

審査停止期間は通常45日間で、その間に一般からの意見公募や米SEC内部での追加評価が行われる。

同時に、米SECは21Shares社が申請するスイ(SUI)のETFなど、他の仮想通貨関連ETFの審査期限も延長しており、業界全体に対して慎重な姿勢を崩していない。

今回の承認は画期的であるものの、審査停止によって最終的な結論は依然として不透明なままだ。アルトコインに伴うリスクと、複数資産を扱う仮想通貨商品の機関投資家需要に対するSECの評価が、今後の焦点となる。

このように、機関投資家向け金融商品の開発が進む一方で、仮想通貨市場の根本課題であるスケーラビリティや機能性拡張へ向けた技術革新も活発化している。

ビットコインの可能性を拡張する新たなL2ソリューション

Bitcoin-Hyper公式サイト

現在、仮想通貨市場の基盤となっているビットコインの可能性を広げるプロジェクトは、新たな投資機会として大きな注目を集めている。

中でも注目を集めているのが、ビットコインのレイヤー2ソリューションとして開発されたBitcoin Hyper(HYPER)だ。

ホワイトペーパーによれば、Bitcoin Hyperはソラナの仮想マシンを基盤に構築されており、ビットコイン本来のセキュリティを維持しつつ、スケーラビリティ・処理速度・プログラマビリティの大幅な向上を目指している。

これにより、従来のビットコインネットワーク上では困難とされていたスマートコントラクトやdApps、DeFiの展開も可能となる。

また、毎秒40万件という高いトランザクション処理能力を0.0001ドル未満の低コストで実現している点だ。さらに、ゼロ知識証明の活用によって分散性を維持しながら、取引の正当性を保証し、高いセキュリティも両立している。

現在実施中のプレセールでは、これまでに総額430万ドルを超える資金を調達しており、初期トークン購入者には最大221%のステーキング報酬が提供されている。

ビットコイン価格の上昇とともにレイヤー2ソリューションへの関心も高まるなか、Bitcoin Hyperはビットコインエコシステムの拡張を支えるインフラとして、今後の成長が期待されている。

Bitcoin Hyper公式サイトを見る

著者: 佐山 美代子

2018年より仮想通貨投資を始め、同時に暗号資産ライターとしてキャリアをスタート。ビットコインをはじめとした主要仮想通貨の市場動向を追いながら、Web3.0分野のコンテンツ制作で豊富な経験を積んできました。専門性と読者理解を兼ね備えたライティングで、高品質な情報を提供します。