ブラジルサッカー界のレジェンド、ロナウジーニョは3日、BNBチェーン上で新たな暗号資産(仮想通貨)「STAR10」を発表した。
サッカーとブロックチェーン技術を融合させる試みとして注目を集める一方、重大なセキュリティ上の懸念も浮上している。
STAR10トークンの概要と市場動向
STAR10トークンは総供給量10億枚で設計され、サッカーファンとブロックチェーン技術を結びつける新しい仮想通貨として位置づけられている。
トークン保有者には限定チャレンジ、報酬、イベントなどへのアクセス権が提供される予定だ。
My new one and ONLY OFFICIAL token is HERE! It’s time to celebrate greatness, passion, and that legendary spirit that NEVER fades 😎Legends are not born… THEY ARE FORGED. And YOU can choose to be a part of it. Get your $STAR10 NOW. Let’s make history together!… pic.twitter.com/91KbaXVmgS
— Ronaldinho (@10Ronaldinho) March 2, 2025
このトークンはローンチ直後に時価総額が急速に拡大し、市場の注目を集めた。現在はPancakeSwap V3(BSC)などの分散型取引所で取引が可能となっている。
深刻なセキュリティリスクの発覚
セキュリティ企業GoPlusは、STAR10トークンに重大な脆弱性が存在すると警告。具体的には、トークン所有者が任意のホルダーのトークンを焼却できる状態にあったことが明らかになった。
バイナンス(Binance)の創業者チャンポン・ジャオ前CEOも自身のSNSでこの警告を再共有し、「これは推奨ではなく、警告だ」と強調。また、STAR10はBNBチェーンにのみ存在しており、他のネットワーク上の偽トークンにも注意するよう呼びかけた。
開発チームの対応と今後の見通し
セキュリティ上の懸念を受け、プロジェクト開発チームは問題に迅速に対応。トークンの所有権を放棄し、ロック期間を大幅に延長するなどの対策を講じた。これにより、当初指摘されていた焼却リスクは効果的に解消されたとされている。
今後、他の仮想通貨取引所への上場やトークンのユースケース拡大が期待される。一方、投資家はミームコインや新しいアルトコインに共通する高いボラティリティやセキュリティリスクを十分に理解した上で行動することが重要だ。
セレブリティが関与する仮想通貨プロジェクトは近年急増しているが、技術的な検証や長期的な実用性についての慎重な評価が不可欠となっている。