ソラナの分散型取引所「PumpSwap」、取引量2位に急成長

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ソラナブロックチェーン上のPumpSwap取引プラットフォームのコンセプト画像

ソラナ(SOL)のミームコイン作成プロトコルPump.funが作成した分散型取引所(DEX)「PumpSwap」は25日、取引量で2番目に大きなソラナ上のDEXとなった。

PumpSwapはソラナブロックチェーン上で動作する自動マーケットメーカー(AMM)として、Raydiumなどの既存プラットフォームと競合するサービスだ。同DEXは、Uniswap V2やRaydium V4と同様の「定数積AMM」モデルを採用しており、スムーズなトークン交換と流動性提供を可能にしている。

ただし、Raydiumの取引量は依然として、PumpSwapの18%に対して50%の市場シェアを獲得している。

上場手数料ゼロで差別化を図る

PumpSwapの特徴は、トークン作成者向けの上場手数料を完全に撤廃し、コストを削減していることだ。これにより、ソラナエコシステム内での取引がより手軽になり、特にミームコイン市場での利用が拡大している。

同取引所の手数料体系は取引ごとに0.25%で、このうち0.20%が流動性提供者に、残りの0.05%がプロトコル自体に配分される仕組みとなっている。この比較的シンプルな手数料構造も、ユーザーからの支持を集める要因となっている。

PumpSwapの急成長は、これまでソラナ上のDEX市場でシェアを持っていた既存プラットフォームに大きな影響を与えている。特にPump.funの仮想通貨から恩恵を受けていたRaydiumは、取引量の減少に直面する可能性がある。

この状況に対応するため、Raydiumは独自のトークン発行プラットフォーム「LaunchLab」の開発を進めており、市場での競争力維持を目指している。

戦略的パートナーシップの拡大

Pump.funはすでに複数のトークンプロジェクトとの協力を開始し、PumpSwapの流動性を強化している。この戦略的パートナーシップにより、プラットフォームの競争力がさらに高まると予想される。

また、将来的にはトークン作成者向けの収益共有メカニズムの導入も計画されており、ユーザーへのインセンティブをさらに強化する方針だ。ただし、具体的な実施時期や配分率については現時点で発表されていない。

Pump.funの財務状況も好調で、ソラナエコシステム内での強固なポジションがPumpSwapの拡大を支える土台となっている。

一方、同プロトコルが得た収益は、定期的に仮想通貨取引所に預入されており、SOLの売り圧の高まりが懸念されている。

早藤 佑太

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年よりSNSやブログでもコンテンツ発信を開始。2025年よりICOBenchのライターとして参加。