大手分散型取引所(DEX)のPancakeSwapは5月、月間取引量が最高値である1,730億ドルを記録した。
この数値は、Uniswap(UNI)の1,360億ドルやRaydium(RAY)の270億ドルと、競合DEXを上回る規模となっている。
これは、「PancakeSwap Infinity(V4)」のリリースや、同プラットホームのエコシステム拡大などが要因として考えられる。
5月に成長を加速
PancakeSwapは、以前からDEX業界の主要な存在だったが、その成長は特に5月に加速した。
同プラットホームの月間取引高は、前月の310億ドルから急増を見せており、手数料と収益の大幅な増加につながっている。
月間手数料は、前月の5,700万ドルから1億3,100万ドルに、収益は1,400万ドルから3,200万ドルへとそれぞれ増加。アクティブアドレス数やステーキングに関する指標も同様に上昇している。
活況の裏でCAKE価格は低迷
プラットフォームが活況を呈する一方で、そのガバナンスおよびユーティリティトークンであるCAKEの価格は対照的な動きを見せている。
5月26日に付けた高値2.95ドルから下落し、現在は2.30ドル前後で推移。この下落により、時価総額は約7億4,500万ドルまで減少した。
CAKEの価格チャートを見ると、価格は5月11日以降の安値を結んだ上昇トレンドラインの上で推移している。また、50日および100日移動平均線も上回っており、一定のサポートは機能しているようだ。
しかし、リスクとしてトークンが小さな「ヘッドアンドショルダー」パターンを形成している点が挙げられる。このパターンは下落を示唆するものであり、現在の価格水準がネックラインとなっている。
このサポートラインを割り込んだ場合、さらなる下落が予想され、次の目標価格は2ドルと見られている。これは現在値から約13%の下落を意味する。