大手取引所OKXのStar Xu CEOは25日、新たな暗号資産（仮想通貨）ウォレット「OKX Pay Wallet」を来週リリースすると発表した。
OKX、10億人ユーザー目指す新ウォレット発表
Star Xu氏は自身のSNSアカウントで、この発表を行った。
同氏は、Pay Walletが仮想通貨を10億人のユーザーに普及させるための手段であると述べている。
この新ウォレットは、仮想通貨の利用をより身近にすることを目指すOKXの戦略的な取り組みの一環だ。
「OKX Pay Wallet」を利用するには、別途アプリをダウンロードする必要はなく、既存のOKX取引所アプリケーションに統合される見込みである。
秘密鍵不要、ステーブルコイン決済特化の「Pay Wallet」
Pay Walletは、利用者が秘密鍵を管理する必要がない新しいタイプのウォレットだ。利用にはカードが発行され、KYC（本人確認）手続きが求められる。
これにより、コンプライアンス遵守とセキュリティ強化を図る。
このウォレットは、OKXが開発したイーサリアム（ETH）のレイヤー2ネットワーク「X Layer」上で動作する。
X Layerは、トランザクションデータをブロックチェーンの外部で処理することで、イーサリアム本体の高いガス代（手数料）を回避する仕組みを持つ。
決済は主に、価格変動の少ないステーブルコインであるUSDコイン（USDC）やテザー（USDT）に特化している。
仮想通貨固有の価格変動リスクを抑え、日常的な支払いにおける利便性を高める狙いがある。
さらに、分散型金融（DeFi）プロトコルとの連携も計画されており、ユーザーは保有する資産から収益を得られる可能性がある。
ウォレットの秘密鍵不要の設計と合わせ、仮想通貨の新規参入者に対して障壁を下げることも期待される。
業界からの期待と今後の展開
Pay Walletには、チャット機能や仮想通貨の送金機能といったコミュニティ要素も組み込まれる予定だ。
これにより、取引中のユーザー間のコミュニケーションを促進する。
この発表に対し、トロン（TRON）のジャスティン・サン（Justin Sun）創設者やテザー（Tether）のパオロ・アルドイノ（Paolo Ardoino）CEOなど、著名人からは好意的な反応が寄せられている。
これは、仮想通貨普及に向けたOKXの取り組みへの期待感を示している。OKXは、今後数日から数週間のうちに、さらなる新製品の発表も予定していることを示唆した。
選択肢が増える中で、利用者は自身のニーズに合った仮想通貨ウォレット おすすめを見極めることが重要となるだろう。
同社のサービス拡大に向けた動きが今後も注目される。
