NFTマーケットプレイス「tofuNFT」閉鎖、X2Y2やBybitに続く

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複数のNFTマーケットプレイスが分かれ道に立つ未来的なデジタルアート

主要な非代替性トークン(NFT)マーケットプレイスの「tofuNFT」は13日、2025年5月31日をもってサービスを終了することを発表した。

また、Oasysブロックチェーンのユーザーに対しては、サービス終了後もNFTの取引などを継続するための代替手段として、NFTマーケットプレイス「X2Y2 Pro」の利用を推奨している。

同マーケットプレイスは2021年のサービス開始以来、30以上のイーサリアム仮想マシン(EVM)ブロックチェーンのクリエイターとコレクターを支援。特に、GameFiとマルチチェーンのイノベーションでNFT市場ブームを牽引してきた。

X2Y2やバイビットなど主要プラットフォームが閉鎖

NFT市場は、2021年のブーム以降の取引量減少などを理由に、多くの取引所やプロジェクトが市場から撤退している。

暗号資産(仮想通貨)取引所バイビットは2025年4月8日、NFTマーケットプレイスのサービスを終了した。X2Y2も同年4月30日に閉鎖を発表している。

X2Y2はイーサリアム(ETH)基盤の有力NFT取引所として知られ、取引手数料無料のサービスなどで人気を集めていた。

しかし、ピーク時から取引量が約90%減少し、プラットフォームの維持が困難となったことが要因だ。

バイビットのNFTマーケットプレイス閉鎖も、市場全体の取引量減少が背景にある。2024年から2025年にかけて、NFTの売上は前年比で63%減少した。

このほか、QuiddやMakersPlaceも2025年1月末をもってサービスを終了した。

Quiddはデジタルコレクティブルに特化していたが、NFT市場全体の縮小を受けて事業継続を断念。MakersPlaceはオークション形式への移行を表明している。また、クラーケンもNFT事業から撤退する方向性を示している。

サービス終了後、多くのプラットフォームがオープンシーやBlur、Magic Edenなどへの資産移動を呼びかけている。

大手NFTも低迷

NFT市場ではCryptoPunksやBored Ape Yacht Clubといった主要プロジェクトも、2024年から2025年にかけてそれぞれ取引量が47%、61%減少を見せている。

市場には2021年から2022年のブーム期を経て、投資家の関心低下や流動性不足、過度な新規参入による飽和感が広がっている。

また、NFT関連プロジェクトの運営には高い取引コストやロイヤリティモデル、保守費用などが重くのしかかっており、低調な市場環境下では事業継続が困難になるケースが増えている。

NFT市場の構造的な課題が浮き彫りとなる中、今後の回復には新たなユースケースや投資家層の拡大、運営コストの見直しが求められる。

著者: 早藤 佑太

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年よりSNSやブログでもコンテンツ発信を開始。2025年よりICOBenchのライターとして参加。