垂直農業技術企業のNature’s Miracle Holding Inc.(ネイチャーズミラクル)は23日、法人向けXRP財務プログラムを開始した。
この計画では、最大2000万ドルを割り当て、リップル(XRP)の購入に充てる。
XRPを戦略資産に、GENIUS法が方針を後押し
XRP購入資金は、米証券取引委員会(SEC)承認のS-1登録届出書に基づき、GHS Investmentsが提供する株式資金調達によって賄われる。
ネイチャーズミラクルは、XRPを長期的な戦略的準備資産として保有する方針を掲げる米国上場企業の一つだ。また、同社はステーキングによる利回りの確保や、リップルネットワークへの積極的な参加も計画している。
XRPを戦略的資産として導入するという今回の決定は、規制環境の変化を受けたものだ。
ネイチャーズミラクルのジェームズ・リーCEOは、7月18日にドナルド・トランプ大統領が署名したGENIUS法が、機関投資家による暗号資産(仮想通貨)の採用を後押ししたと述べている。
ビットコイン一辺倒からの脱却
企業がXRPに注目する理由には、その実用性がある。
XRPは国際送金において、コストと時間を大幅に削減できる効率性を持ち、すでにサンタンデール銀行やアメリカン・エキスプレスなどの金融機関で採用されている。
この動きは、テスラやマイクロストラテジーが行ったビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)中心の資産配分から、用途特化型のアルトコインへと企業の関心が広がっていることを示している。
XRP財務プログラムの開始発表を受け、ネイチャーズミラクルの株価は1日で150%を超える値上がりとなった。
これは2025年で最大の上昇率であり、アナリストは、今回の決定がXRPの流動性と機関投資家からの信頼性向上につながる可能性があると見ている。
同社は今後、株式発行や戦略的第三者割当増資による追加資金調達も検討している。