ステーブルコインをテーマにしたミームコインのUSDPは18日、時価総額が一時1億5000万ドルに達した後、約3000万ドルまで急落した。
300ドル取引が一時900万ドルに
今回の価格変動は、ある投資家の取引が引き金となったとみられる。この投資家は、わずか301.57ドルでUSDP総供給量の6.71%を取得した。
この取引をきっかけにUSDPの価格は急騰。同投資家の未実現利益は一時900万ドルを超えたが、その後の価格調整により、利益は約200万ドルまで減少した。
USDPは6.7%のバンドリング比率を持ち、999件を超えるバンドリング取引が記録されている。この活発な取引が、価格の乱高下を助長した可能性がある。
安定市場の陰に潜む投機リスク
2025年、仮想通貨市場におけるステーブルコインの時価総額は、過去最高の2560億ドルに達している。米上院でのGENIUS法案の可決など、規制の明確化が市場の信頼感を高めた。
USDTが1550億ドル、USDCが610億ドルと市場を支配する中、USDPのようなミームコインは投機的な取引によって時折、極端な価格変動を見せる。中央集権的な取引所に保管されているERC-20ステーブルコインは500億ドルに達しており、仮想通貨市場での持続的な需要を示している。
今回のUSDPの急騰とそれに続く暴落は、ステーブルコイン市場全体が成長基調にある中でも、流動性の低いミームコインがいかに投機的で高いリスクを内包しているかを明確に示した事例となった。
こうした特徴を持つコインは草コインとも呼ばれ、大きなリターンを狙う一方で価格が暴落するリスクも常に存在する。