ソラナ(SOL)のステーキング事業を展開するMarinade Labs(マリネードラボ)は21日、新たな機関投資家向けステーキングマーケットプレイス「marinade select」の提供を開始した。
今回のサービスは、ソラナ上場投資信託(ETF)「Canary Marinade Solana ETF」で独占採用される。
「marinade select」は、機関投資家が求める厳格な法令遵守と高い運用パフォーマンスを実現する設計となっている。本人確認(KYC)を完了したバリデーターがネットワークへ参加し、稼働率およびセキュリティに関する正式な合意を締結する体制を採用する。
機関投資家向けに設計された新しいステーキング市場
本マーケットプレイスは、預託を必要としない非カストディアル型のステーキング方式を採用している。厳選されたバリデーターに対し、長期的かつパフォーマンスを重視した委任が可能だ。
インフラはSOC 2(第三者認証によるセキュリティ基準)に準拠しており、リスク管理や高い透明性を備えたレポーティング体制を構築している。これにより、機関投資家が求める厳格な運用条件にも対応できる。
さらに、最大抽出価値(MEV)への対策や情報開示の強化により、運用リスクの最小化にも注力している。こうした仕組みは、ETFのような複雑な資産運用業務の効率化に寄与するだけでなく、ソラナネットワーク全体の分散性向上にも貢献している。
コンプライアンス重視とリスクヘッジ策の導入
Marinade Labsは、これまでに1000万SOL以上の資産を運用してきた実績を持ち、バリデーターの選定およびパフォーマンス管理において高い信頼性を誇る。
今回新たに展開される「Marinade Select」では、稼働率およびセキュリティ水準の維持を目的とした正式なペナルティ制度が導入される予定である。さらに、2025年には機関投資家向けの保険商品が提供され、リスクヘッジ策のさらなる拡充が見込まれている。
加えて、主要なカストディ事業者との連携も進められており、機関投資家の資産管理ワークフローに対応可能な運用基盤が整いつつある。これにより、伝統的な金融機関においても、仮想通貨による利回り運用を安心して選択できる環境が整備されつつある。
ソラナ分散化と今後の展望
「Marinade Select」は、信頼性の高いバリデーターを厳選することで、ネットワークの中央集権化を抑制しつつ、機関投資家の参入障壁を低減することを目的としている。
現在、ソラナETFの規制承認が各国で進む中、監査対応および透明性の確保が業界全体の課題となっている。このような状況下において、「Marinade Select」のようなサービスは、今後の仮想通貨市場において重要なインフラの一つとなる可能性が高い。