インド国鉄がNFTチケットを導入へ、144年に1度の祭典で

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インド国鉄のNFTチケットとマハークンブ・メーラーを象徴するデジタルアート

インド国鉄は13日、144年に1度の伝統的な祭典「マハークンブ・メーラー」向けの列車チケットをブロックチェーン技術を活用した代替不可能なトークン(NFT)として発行すると発表した

伝統とテクノロジーの革新的な融合

インド鉄道ケータリング観光公社(IRCTC)は、ブロックチェーン企業のチェーンコード・コンサルティングと提携し、この歴史的な取り組みを開始する。NFTチケットは、イーサリアム(ETH)のレイヤー2「Polygon(POL)」ブロックチェーン上で発行される。

高速な処理と低コストの取引手数料が特徴のPolygonを採用することで、環境への配慮と拡張性を確保した。

NFTトレースプラットフォームで実現する安全なチケット管理

チケットの発行と管理は、実物資産のトレーサビリティに特化したNFTトレースプラットフォームを通じて行われる。

チェーンコード・コンサルティングのアロク・グプタCEOは、この取り組みについて「マハークンブの精神性と伝統的な価値を損なうことなく、NFTを通じて新しい形のデジタル体験を提供できる」と語った。

144年に1度の祭典がもたらすデジタル革新

マハークンブ・メーラーには世界中から巨大な人波が押し寄せ、IRCTCプラットフォームでは1日約120万枚のチケットが予約される。

関連イベントの「クンブ・メーラー」は12年に1度開催され、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている。過去にはリチャード・ギアやダライ・ラマなど著名人の参加も記録されている。

インドにおけるブロックチェーン活用の展望

インド国鉄は2024年3月のホーリー祭でもNFTチケットの試験運用を実施しており、着実にデジタル化を進めている。ハイパーレジャーブロックチェーンを活用したスマートコントラクトにより、チケットの真正性確認と追跡が可能になる。

一方で、インドの仮想通貨規制は依然として厳格で、30%の定率課税や取引時の源泉徴収税が継続している。しかし、このようなブロックチェーン技術の実用化は、デジタル資産の健全な発展に向けた重要な一歩となるだろう。

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