仮想通貨大口投資家、BTC強気から弱気へ急転換で市場に波紋

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ビットコインの下落を示す仮想通貨取引画面

分散型取引所(DEX)ハイパーリキッド(Hyperliquid)の著名トレーダーが25日、12.5億ドル(約1787億円)規模のビットコイン(BTC)ロングポジションを解消し、1340万ドル(約19億円)の損失を計上した

その後同トレーダーは1.1億ドル(約157億円)のショートポジションを開設し、強気から弱気へと戦略を急転換した。

ジェームス・ウィン氏(@JamesWynnReal)として知られるこのトレーダーは、5月に1万1588BTCのロングポジションを40倍のレバレッジで保有していた。

エントリー価格は1ビットコイン(BTC)当たり約10万8480ドルで、清算ラインは10万3,640ドルを下回る水準に設定されていた。

大規模ポジション解消の背景

ウィン氏のポジション解消は数時間内に実行され、Hyperliquid上でビットコインが1.3%下落する要因となった。

この動きは、ビットコインが10.8万ドルを下回ったことや暗号資産(仮想通貨)市場全体の不透明感の高まりが影響したとみられる。

同氏は22日に部分的な利益確定を行っており、540BTC(約6000万ドル相当)を売却して150万ドル(約2億1400万円)の利益を得ていた。

しかし、その後の価格下落により、40倍のレバレッジを使用したポジションが清算リスクに直面したことが、全面的な解消につながったとみられる。

市場への影響とプラットフォームの特性

今回のポジション解消は、Hyperliquidの流動性に大きな影響を与えた。

同プラットフォームは高速取引を可能にするHyperBFTコンセンサスを採用しているが、大口仮想通貨投資家の動きが価格変動を増幅させることも浮き彫りになった。

このようなDEXでは、市場の流動性が中央集権型取引所と比べて限られているため、大口取引の影響がより顕著に現れる特徴がある。

ウィン氏はロングポジション解消後、1038BTCのショートポジションを新たに開設した。

この戦略転換は、市場のボラティリティを活用したクジラ投資家の典型的な手法を示している。

過去にも同氏の動きは重要な価格トレンドの先行指標となることが多く、今回の弱気転換も市場参加者から注目されている。

このような大口トレーダーの動向は、仮想通貨市場全体のセンチメントにも影響を与える重要な要因として分析されている。

著者: 松田 明日香

暗号資産投資を2020年に始め、ビットコインやNFT、DeFiなど複数の分野で投資経験を有する。2025年1月にICOBenchに参加し、専門的な暗号資産ライティングを手掛けている。