「Hawk Tuahガール」のWelch氏、HAWK詐欺について言及

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HAWK Crypto Scam

インターネット上で「Hawk Tuahガール」として知られるHailey Welch氏が、HAWKミームコイン詐欺について約2か月ぶりに言及した。

同氏が関与したとされるHAWKトークンは急落し、多くの暗号資産(仮想通貨)投資家が損失を被った。この騒動の後、Welch氏は沈黙を貫いていたが、ついにコメントを発表。これまで「姿を消した」とされていた彼女が、「目を覚ました」と話題になっている。

「Hawk Tuahガール」、ついに沈黙を破る

木曜日、インフルエンサーのHailey Welch氏が、物議を醸したHawk Tuah(HAWK)ミームコインのローンチについて約2か月ぶりに発言した。

同氏は昨年12月に発生した仮想通貨詐欺騒動について、自身の見解を語るポッドキャストの最新エピソードを公開したが、現在は削除されている。

この「Talk Tuah」のエピソードには、インフルエンサーのFaZe Banks氏、DeGodsの創設者Frank氏、コンテンツクリエイターのThreadguy氏、そしてWelch氏の弁護士であるChristian Barker氏が参加。番組内では、HAWKトークンに何が起こったのかをめぐり、議論が交わされた。

HAWKミームコインは、Web3プラットフォーム「overHere」との提携により、2024年12月4日にローンチされた。このプロジェクトは、単なるトークン発行ではなく、仮想通貨業界の「再定義」を目指すものとして発表された。

しかし、価格は急騰後に暴落。ローンチ直後には時価総額5億ドルに達したものの、わずか数時間で90%下落する事態となった。

オンチェーンデータによると、一部のウォレットが供給量の80%を支配していたことが判明。さらに、ローンチ直後にスナイパー(自動取引ボット)が一斉にトークンを購入しており、市場操作が疑われる状況だった。

加えて、仮想通貨プレセール参加者による大量売却が発生したことで、HAWKの価格は急落。これにより、仮想通貨コミュニティ内ではWelch氏とそのチームに対する批判が噴出し、「ラグプル(詐欺的な資金引き抜き)やインサイダー取引が行われたのではないか」との疑惑が浮上した。

この騒動を受け、X(旧Twitter)上で開かれたスペースでは、HAWKチームが複数のコミュニティメンバーから追及を受けた。しかし、納得のいく説明は一切なされず、疑念はさらに深まる結果となった。

その後、Welch氏はスペース内で「眠りにつく」と発言し、突然セッションを終了。これを最後に、約2か月間インターネット上から姿を消した。

昨日、削除されたポッドキャストの冒頭で彼女はこの失踪について言及し、「とても長い昼寝だった」と語った。

Welch氏、仮想通貨について何も知らなかったと釈明

ポッドキャスト「Talk Tuah」の最新エピソードで、Welch氏は自身が仮想通貨に関する知識をほとんど持っていなかったことを明かした。さらに、HAWKプロジェクトへの関与は「知人の紹介」によるものだったと説明した。

Welch氏によると、この知人はロサンゼルスで広範な人脈を持ち、「このプロジェクトは仮想通貨業界の常識を変える」と語っていたという。

当初、HAWKは「長期的な運営を前提としたプロジェクト」として計画されており、Welch氏もそれを信じていたと主張。また、プロジェクトを通じて得た資金は慈善活動に寄付される予定だったことが、彼女が参加を決めた大きな理由の一つだったと語った。

Welch氏の弁護士は、彼女の契約が「ブランドイメージの提供」に関するものであり、Welch氏や彼女のチームはトークノミクスやトークンの開発には関与していなかったと説明した。

契約内容によると、Welch氏はHAWKミームコインのプロモーション料として12万5000ドルを前払いで受け取り、ローンチから30日以内に追加で20万ドルを受け取る予定だったという。

また、HAWKの総供給量の10%を1年間のロックアップ付きで受け取る契約となっており、さらにロックされたトークンのうち5%を得る権利も有していた。しかし、弁護士によれば、プロジェクトのトークノミクスはローンチ前後に何度も変更され、最終的にWelch氏は2回目の支払いを受け取ることができなかったという。

弁護士はさらに、Welch氏と彼女のチームはプロジェクトの開発者についても知らされておらず、その正体を把握していなかったことを強調。

12月20日には、Welch氏がX(旧Twitter)で「被害を受けた人々のために法務チームと全面的に協力し、真実を解明し、責任者を追及する」と投稿していたことも明らかになっている。

一方、インフルエンサーのFaZe Banks氏はWelch氏と彼女のチームを名指しで批判。インサイダー取引や情報漏洩に関与していた可能性を指摘し、騒動はさらに拡大した。

Banks氏は、ポッドキャストの公開には自身の承認が必要だったと主張し、「市場操作を防ぐため、解決策が見つかるまでエピソードの公開を控えるべきだった」と述べている。

昨日、ポッドキャスト公開後にHAWKの価格は一時的に291%の急騰を見せたが、その後元の水準に戻った。Banks氏はこれについて、「HAWKの価格が急上昇したが、彼らは完全にチャンスを逃した。混乱そのものだ。彼女がどうしてこんな状況に陥ったのか不思議でならない」とコメントしている。

峯 竜也

暗号資産とブロックチェーン技術に特化したジャーナリスト。業界の最新動向や市場分析を発信。技術的な深掘りから初心者向けガイドまで、幅広い読者に向けたコンテンツ制作を得意とする。

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