暗号資産(仮想通貨)運用会社のハッシュデックスは14日、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を保有するNasdaq Crypto Index US ETFに7種類のアルトコインを追加する計画を米証券取引委員会(SEC)に提出した。
追加される予定の仮想通貨は、ソラナ(SOL)、リップル(XRP)、カルダノ(ADA)、チェーンリンク(LINK)、アバランチ(AVAX)、ライトコイン(LTC)、ユニスワップ(UNI)の7銘柄。
現在、このETF(上場投資信託)は約7000万ドル(約104億3000万円)の資産を運用しており、ビットコイン約88%、イーサリアム約12%の構成比となっている。
分散投資ニーズに応える商品拡充
ハッシュデックスによる今回のETF拡張計画は、多様化する仮想通貨市場へ投資する需要の高まりに応えるもの。これにより、投資家はより幅広い仮想通貨ポートフォリオへのアクセスが可能になる。
仮想通貨がETFのインデックスに含まれるためには、主要取引プラットフォームでの取引実績や、カストディ(管理)サポートの充実、米国規制下の取引プラットフォームへの上場など、一定の基準を満たす必要がある。
この動きは、グレースケールや21シェアーズなど他の資産運用会社もアルトコイン関連のETF商品を模索している業界トレンドに沿ったものである。
規制環境の変化と国際展開
米証券取引委員会(SEC)による承認が実現すれば、仮想通貨投資に対する規制姿勢の前向きな変化を示すことになり、市場参加をさらに促進する可能性がある。
ハッシュデックスは既にブラジルで世界初のスポットXRP ETFの承認を獲得しており、これは同社の仮想通貨投資に対する積極的なアプローチを示している。
機関投資家の参入促進
ハッシュデックスのETF拡充は、より包括的な仮想通貨バスケットを投資家に提供するという広範な戦略の一部。これにより市場全体へのエクスポージャーが容易になり、機関投資家の参入を促進する可能性がある。
多様な仮想通貨を含むETF商品の拡大は、投資家が単一の商品を通じて仮想通貨市場全体の成長に参加できる機会を提供する。
これにより、個別銘柄への直接投資に伴うリスクを分散しながら、仮想通貨市場全体の成長性を取り込むことが可能になる。