イーサリアム開発者は13日、Pectraアップグレード実装に向けて新たなテストネット「Hoodi」の立ち上げを計画していることを明らかにした。
この新テストネットは、以前のテストネット「Sepolia」および「Holesky」で発生した設定エラーやバグの解決を目的としている。
Pectraアップグレードは、「Prague」と「Electra」の提案を組み合わせたもので、イーサリアム(ETH)のステーキング操作、実行層と合意層の改善、そしてバリデーター向けの主要な最適化を導入することを目指している。
ACDE Recap
A new testnet, Hoodi, is going live Monday to wrap up Pectra testing, if you need to test validator exits, be on the lookout for it! Everything else can be tested on Sepolia & Holesky.
Pectra will be scheduled 30+ days after Hoodi forks successfully, pending infra… pic.twitter.com/FK05GmtPnk
— timbeiko.eth (@TimBeiko) March 13, 2025
Pectraアップグレードの重要性と新テストネットの役割
Pectraアップグレードは、イーサリアムネットワークにとって極めて重要な更新となる。このアップグレードにより、スマートコントラクト機能の強化や、EIP-7251提案によるバリデーターステーキング上限の引き上げなど、ステーキングの柔軟性向上が期待されている。
新テストネット「Hoodi」は、特にバリデーターの退出メカニズムなど、Pectraアップグレードの重要機能を徹底的にテストするために導入される。これまでのテストでは、ネットワーク同期の技術的困難、クライアントの準備状況、インフラ面の懸念など、様々な問題が発生していた。
開発者チームは、これらの課題を克服し、メインネットへのアップグレード導入を成功させるために、追加テストの必要性を強調している。
ソラナ(SOL)などの競合ブロックチェーンプラットフォームとの競争が激化する中、イーサリアムにとってこうしたアップグレードの成功は市場の信頼性と競争力を維持するために不可欠となっている。
テスト戦略と実装タイムライン
「Hoodi」テストネットは、バリデーター退出など特定機能のテストに焦点を当て、「Sepolia」と「Holesky」でのテストを補完する役割を果たす。開発チームによれば、これらのテストが成功すれば、Pectraアップグレードは2025年4月末から5月初旬にもメインネットに導入される可能性がある。
イーサリアム財団は、以前のテスト段階で発生した遅延とコミュニティのフラストレーションを認識しており、今回のテストネット立ち上げによって、より安定したアップグレードプロセスを確保したい意向だ。
仮想通貨市場のアナリストらは、このPectraアップグレードがイーサリアムの長期的な成功にとって極めて重要だと指摘している。
バリデーター関連機能の改善や実行効率の向上は、イーサリアムネットワークの拡張性と安定性に大きく貢献すると期待されている。
開発チームはさらなるレビューとテストを続け、アップグレードの詳細や正確な実装時期について、今後数週間でさらなる情報を公開する予定だ。