デジタル資産運用商品は14日、先週の週間純資金流入額が過去2番目となる37億ドルに達した。
この大規模な資金流入により、暗号資産(仮想通貨)の上場取引型金融商品(ETP)における運用資産総額は、過去最高の2110億ドルに達した。
流入額の大半はビットコイン(BTC)が占めている。ビットコイン関連商品には27億ドルが流入し、その運用資産総額は1795億ドルに増加した。
これは金のETPが保有する価値の54%に相当し、伝統的な資産に対するデジタル代替資産としての役割を強めている。
機関投資家の信頼感が市場を牽引
今回の資金流入は、機関投資家の採用が拡大していることを反映している。特に米国の現物ビットコインETFが13営業日連続で流入を記録し、合計27億2000万ドルを集めたことが大きな要因だ。
市場心理も強気で、ショートビットコイン商品への動きは最小限にとどまった。7月10日には1日の流入額として過去3番目の高水準を記録しており、市場の活況期における投資家の強い確信を示している。
地域別に見ると、流入額の37億ドルはすべて米国からのものだった。一方で、ドイツやスウェーデン、ブラジルでは資金流出が見られ、地域による戦略の違いが明らかになった。
ビットコイン価格は過去最高値を更新
ビットコインの価格は12万3091.61ドルという史上最高値を更新した。これにより、時価総額は2兆4000億ドルを超え、アマゾンやアルファベットといった巨大企業を上回る規模となった。
イーサリアム(ETH)も好調で、先週は9億9000万ドルが流入した。これは週間流入額として過去4番目の規模であり、12週連続のプラス流入となる。
しかし、イーサリアムへの流入額はビットコインに比べると依然として少なく、機関投資家のポートフォリオにおけるビットコインの優位性を改めて裏付ける形となった。
週間取引高は年間平均の2倍となる290億ドルに達し、活発な取引が行われていることが分かる。